小売決済を支援する多様なソリューション 日本のキャッシュレス決済普及を目指して
飲料自販機をはじめ無人決済シーンが広がる
飲料自販機や券売機、駐車場自動精算機など、最近になって、複数の電子マネーを使える販売機をよく見かけるようになった。
エム・ピー・ソリューション営業企画部の松田千尋氏は「このほか、コインロッカーやコインランドリーなどでも電子マネーを使える所が増えています。いずれも、省力化と集客という両方のメリットが得られるのが大きな特長です」と紹介する。
同社は日本電気(NEC)出資のもと、キャッシュレス決済を日本に普及させるべく、小売決済現場を中心にさまざまなソリューションを展開する企業である。
その一つ「JMMS(JAMA MULTI MONEY SERVICE)」は、専用マルチリーダライターをJVMA(日本自動販売システム機械工業会)の標準プロトコルに準拠の自販機に取り付けることで、最大八つの電子マネーを扱うことができるものだ。
「飲料自販機のオペレーター(管理会社)様は売上金の集金や管理が大きな手間でありコストもかかります。JMMSを導入しキャッシュレス化することにより、これらの負担を大幅に軽減できます。さらに流通系や交通系など各電子マネーポイントサービスの対象となるため、販売量の増加も期待できます」(松田氏)
実際に、あるコインランドリーでは、洗濯をしている間に近くにある大手スーパーで買い物をし、そこのポイントカードで洗濯料金の決済をするといった人も少なくないという。
JMMSはすでに国内4万台の飲料自販機、2000台の自動機に採用されておりトップクラスのシェアを誇る。「さまざまなシーンで手軽にご利用いただけます。イベント会場の新型自動ビールサーバーにJMMSを取り付けたところ、目新しさのほか、キャッシュレスによる支払いの速さにより、多くの販売量を獲得できました」と松田氏は紹介する。お客一人当たりの時間を短縮し、効率よく販売できるのもメリットだろう。
コンセントに差すだけで簡単に電子決済を導入可能
エム・ピー・ソリューションはJMMS以外にも多様なソリューションを提供している。たとえば「KAZAPi2(かざっぴ2)」は、この1台で主要な電子マネー、クレジットカードに対応できるだけでなく、通信回線もバッテリーも内蔵しているため、工事も不要。場所も選ばずコンビニ並みの決済を導入できるという。