「パズドラ」ユーザー半減!ガンホーの正念場 森下社長「2018年はタイトルラッシュの年に」

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ガンホーの森下一喜社長は決算説明会の場で「配信から6年も経過しているので、飽きている人がいないとは考えていない。新規ユーザーの獲得も含め、新たな施策を打つ必要がある」と語った。

実際、決算説明会で真っ先に語られたのはパズドラの今後の展開だった。目指すのは「パズドラ」というタイトルを使ったコンテンツを多方面に展開し、1つのゲームブランドとして定着させること。テレビアニメ新作の放映や、「月刊コロコロコミック」へのマンガ連載、新玩具の展開が具体策として挙げられた。

多様なゲームを世界展開

世界的に注目度が高まりつつあるeスポーツへの対応も積極化させる。eスポーツとは「エレクトロニック・スポーツ」の略で、コンピューターゲームやビデオゲームを使用した対戦をスポーツ競技としてとらえるものだ。

「パズル&ドラゴン」に次ぐヒット作を生み出すことができるか(写真:パズドラのアプリより)

ガンホーはパズドラレーダーを使った全国大会「パズドラチャレンジカップ」を4月から全国で開催するほか、2月1日に設立された業界団体「日本eスポーツ連合」のプロライセンス制度を利用して上位プレーヤーのプロ選手化も進める。

会見では、新作ゲームの展開についても説明がなされた。方針とするのは、「グローバル展開」だ。国内企業のスマホゲーム開発においては、まず国内でリリースし、その後海外版を配信していくのが一般的。それに対して、ガンホーは初めから世界展開を前提としたゲーム開発を行っている。

現在、自社で開発中のタイトルは11本。スマホゲームだけでなく、家庭用ゲーム機向け、VR機器向けの開発も行っている。森下社長は「かつて記録した売上高1700億円を超えるためには、世界を狙うことが不可欠」と強調した上で、「今年はタイトルラッシュの年になるだろう」と話す。

規模縮小が続いているとはいえ、パズドラはいまだに国内最有力ゲームの一角で、認知度は非常に高い。財務面にも不安はない。余力のあるいまのうちに、反撃の道筋を確かにしておきたいところ。2018年はガンホーにとって正念場となりそうだ。

渡辺 拓未 東洋経済 記者

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わたなべ たくみ / Takumi Watanabe

1991年生まれ、2010年京都大学経済学部入学。2014年に東洋経済新報社へ入社。2016年4月から証券部で投資雑誌『四季報プロ500』の編集に。精密機械・電子部品担当を経て、現在はゲーム業界を担当。

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