メール不要?Slackで「会話」が変わる 「場に発言」することがもたらす効果とは?

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システム開発会社のセゾン情報システムズも、以前にお伝えしたDeNAと同じく、日本版の提供が始まる前からSlackを使っている企業だ。両社ともエンジニアが多く、Slackがエンジニアの間で評判がいいことの裏付けにもなるが、設立も新しく創業メンバーが中枢にいるDeNAのような企業だけでなく、創業47年の歴史を持つセゾン情報システムズにもSlackが重用されていることは興味深い。それは、Slackがもたらす「コミュニケーションのしやすさ」への期待の表れでもある。

セゾン情報システムズでは当初から有償版

セゾン情報システムズには、クレジットカード関連のシステムを開発する事業部や流通系のシステムを手掛ける事業部、業務ファイル転送の分野で世界的に高いシェアを誇る「HULFT」を持つ事業部などがある。

常務取締役CTOテクノベーションセンター長の小野和俊氏は「手掛けている業務が事業部ごとに異なっているため、各事業部が別会社のようになっていました。そのため、事業部の垣根を越えたビジネスがあまりできていなかった」と語る。

その状況を変えるべく、「参加者を有志で募り、定期的な会合を開いたりTGIF(Thanks God, It's Friday:ビアバスト形式の交流会)をしたりして交流するようになりました。その交流をより深めるためのツールとしてSlackの活用を思いつき、2016年の5月頃に有償版の導入を決めました」(小野氏、以下同)。

当初から有償版を利用したのは、過去の書き込みをすべて確認したり、消去した書き込みについても履歴が残せたり、といったことが同社の業務利用では必須と考えたからだという。

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