未来を切り開く人事 SAP HR Connect 2017 Autumn

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事業戦略が描く未来を実現するパートナーとしての人事部門に向けて、人にかかわるデータを分析するテクノロジーを取り入れ、未来を鮮明にする取り組み、グローバル市場で勝てる組織構築の手法について紹介する「SAP HR Connect 2017 Autumn」が東京・港区で開催され、最新ソリューションや企業事例の報告、展示が行われた。年2回のペースで開催しているHRコネクトでは最大規模となる400人が参加、企業の人事課題に対する関心の高さをうかがわせた。
主催 SAPジャパン
協賛 デロイト トーマツ コンサルティング アクセンチュア アビームコンサルティング キャプラン JSOL DTS 日本アイ・ビー・エム ノムラシステムコーポレーション PwCコンサルティング
協力 東洋経済新報社

オープニング

SAPジャパン
代表取締役社長
福田 譲

SAPの福田譲社長は、同社でも、グローバルの社内公募でオープンになったポジションに日本人が応募しても海外マネジャーになかなか採用されない、社内起業コンペで日本のチームが思うように勝てない、といったことの背景に、熱意や意図が外国人に伝わりにくい現状があると指摘。「日本人の個の力はあるはずで、それを世界に解き放つ取り組みを紹介したい」と述べた。

特別講演1
ハウス食品グループがチャレンジする、グローバル人材開発

ハウス食品グループ本社
経営役人材開発部長
大澤 善行

海外事業に注力するハウス食品の大澤善行氏はグローバル人材の要素として、語学に加えて、リーダーとしてのマインド、対人関係力、意思決定力を挙げた。その育成のため、語学や海外体験プログラム、現地企業でのインターンシップを含めた留学、NPOの活動に参加し、新興国の社会課題解決に単身で取り組む留職などのプログラムを用意。留学生採用、海外での外国人の直接採用も進める。海外では「自ら夢を描き、周囲を巻き込み、やり抜く人」という同社の人材像が共感を呼べなかった現実を指摘。中国現地スタッフが2年をかけて「敢想敢做(ガンシャンガンズォ、恐れずに自ら考え、恐れず行動する)を核とする「ハウスチャイナウェイ」をまとめた例に言及。「マルチカルチャーを尊重しながら、ハウス食品100年の歴史を踏まえた普遍的価値でつながるダイバーシティを推進したい」と語った。

SAP講演
明日から変わる、HR Techを用いた最新人事ソリューションの活用法

SAPジャパン
人事・人財ソリューション
事業本部
シニアソリューションスペシャリスト
鎌田 智之

SAPの鎌田智之氏は、クラウド型人事ソリューション「SAP SuccessFactors」を中心に「個人の能力を最大化し、チームとして結集、事業を成長させる」ことをゴールとする企業のタレントマネジメントに貢献するHRテックを紹介した。「人材の能力や可能性の多面的分析」では、AIも活用して、人材プールのミスマッチ発見や、採用向けの履歴書解析のソリューションで、主観だけに頼らない意思決定を支援する。「今まではなかった情報を効率的に集め、今ある情報と併せ、活用する」仕組みとして、ヘルスケアアプリと連携して、現在の情報を社員の健康促進に活用する事例を説明。「誰もが情報を活用できるようにする」ため、利用者が操作しやすい仕組みとして、PC以外のスマートスピーカー、スマートフォン等を使った情報の効率的授受を提案。経営情報を大画面ダッシュボードに表示、自在にドリルダウン、分析できる「デジタルボードルーム」を紹介した。

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