主催 SAPジャパン
協賛 デロイト トーマツ コンサルティング アクセンチュア アビームコンサルティング キャプラン JSOL DTS 日本アイ・ビー・エム ノムラシステムコーポレーション PwCコンサルティング
協力 東洋経済新報社
オープニング
代表取締役社長
福田 譲氏
SAPの福田譲社長は、同社でも、グローバルの社内公募でオープンになったポジションに日本人が応募しても海外マネジャーになかなか採用されない、社内起業コンペで日本のチームが思うように勝てない、といったことの背景に、熱意や意図が外国人に伝わりにくい現状があると指摘。「日本人の個の力はあるはずで、それを世界に解き放つ取り組みを紹介したい」と述べた。
特別講演1
ハウス食品グループがチャレンジする、グローバル人材開発
経営役人材開発部長
大澤 善行氏
海外事業に注力するハウス食品の大澤善行氏はグローバル人材の要素として、語学に加えて、リーダーとしてのマインド、対人関係力、意思決定力を挙げた。その育成のため、語学や海外体験プログラム、現地企業でのインターンシップを含めた留学、NPOの活動に参加し、新興国の社会課題解決に単身で取り組む留職などのプログラムを用意。留学生採用、海外での外国人の直接採用も進める。海外では「自ら夢を描き、周囲を巻き込み、やり抜く人」という同社の人材像が共感を呼べなかった現実を指摘。中国現地スタッフが2年をかけて「敢想敢做(ガンシャンガンズォ、恐れずに自ら考え、恐れず行動する)を核とする「ハウスチャイナウェイ」をまとめた例に言及。「マルチカルチャーを尊重しながら、ハウス食品100年の歴史を踏まえた普遍的価値でつながるダイバーシティを推進したい」と語った。
SAP講演
明日から変わる、HR Techを用いた最新人事ソリューションの活用法
人事・人財ソリューション
事業本部
シニアソリューションスペシャリスト
鎌田 智之氏
SAPの鎌田智之氏は、クラウド型人事ソリューション「SAP SuccessFactors」を中心に「個人の能力を最大化し、チームとして結集、事業を成長させる」ことをゴールとする企業のタレントマネジメントに貢献するHRテックを紹介した。「人材の能力や可能性の多面的分析」では、AIも活用して、人材プールのミスマッチ発見や、採用向けの履歴書解析のソリューションで、主観だけに頼らない意思決定を支援する。「今まではなかった情報を効率的に集め、今ある情報と併せ、活用する」仕組みとして、ヘルスケアアプリと連携して、現在の情報を社員の健康促進に活用する事例を説明。「誰もが情報を活用できるようにする」ため、利用者が操作しやすい仕組みとして、PC以外のスマートスピーカー、スマートフォン等を使った情報の効率的授受を提案。経営情報を大画面ダッシュボードに表示、自在にドリルダウン、分析できる「デジタルボードルーム」を紹介した。
パートナー講演
デジタル時代の新たなルール
働き方の大きな転換期とされる今、人事 ・ビジネスリーダーが取り組むべきテーマとは
コンサルティングHRトランスフォーメーション
サービス責任者
執行役員/パートナー
小野 隆氏
デロイト トーマツ コンサルティングの小野隆氏は、世界が、デジタル化に伴って「変革期を迎えている」と指摘。人事部門・人材活用の課題について同社が調査した「グローバル・ヒューマン・キャピタル・トレンド2017」から、世界のトレンドと日本企業の意識、取り組みの差を中心に説明した。ビジネスをアジャイルに進めるための自立した個によるネットワーク「未来型組織」の重要度は世界でトップだが、日本では8位で、取り組みも遅れている。従業員が企業で体験する経験価値を高めるエンプロイー・エクスペリエンス(EX)の重要度も日本では低いが、会社と個人の関係が変わる中、EXで「エンゲージメントを高めることが重要になる」と述べた。また、本人への継続的なフィードバックで成果・能力を改善するパフォーマンスマネジメント、膨大な人事情報をタイムリーに扱うHRテックなどについて、導入により積極的なグローバルの動向に言及した。
特別講演2
SOMPOホールディングス
グループの人事戦略
多様性を強みとする組織への変革
グループCHRO常務執行役員
笠井 聡氏
SOMPO HDの笠井聡氏は、海外事業拡大に向け、多様性、専門性、市場価値に焦点を当てた同社の人事戦略を説明。「従来の新卒採用・終身雇用体系、ゼネラリスト養成、社内価値重視からの大きな変換」と述べた。グローバルに人事管理を変えるため、2015年に「グローバルHRイニシアティブ」のプロジェクトを開始。国内外のグループ会社を対象に、キーポストを見える化するポストグレーディング、各国の優秀な人材の情報を一元管理して活躍の場を広げるタレントレビュー、グローバルに評価制度を統一するパフォーマンスマネジメント、海外グループ会社共通のシステム基盤にSAPサクセスファクターズ導入を同時並行で推進した。今後は「システムを活用した後継者育成計画と各種研修を通じたタレントマネジメントや、パフォーマンスマネジメントにおけるコーチングを通して人材を育成していきたい」と述べた。
グローバルで活躍できる人材の育成について、大澤氏は「本人のやる気が絶対条件。経験から内省をしてアクションにつなげられる人に、若いうちから経験、学びの機会を与え、自己変革のきっかけをつかんでもらうことが大事」と述べた。
笠井氏はMBAに派遣する人を英語力での選抜から、仕事のハイパフォーマー指名に変えたとして「リーダーの資質を持つ人に機会を与えることを意識すべき」と述べた。
左から
SAPジャパン人事・人財ソリューション部 部長(立命館大学非常勤講師)南 和気氏
大澤 善行氏
笠井 聡氏
SAPジャパンバイスプレジデント人事戦略担当 アキレス 美知子氏
SAPのアキレス美知子VPも「1人の天才を見極めるより、素養を持った人に機会を与え、計画的に育成することが重要」と2人に同意。学びやキャリアへの意識、人を巻き込む能力の高い社員を「カタリスト」に選抜、育成する同社の「タレント・ラウンド・テーブル」の仕組みを説明した。
クロージングで南和気部長は「事業のグローバル化を支える人材についての課題認識が強まっていると感じた」と述べ、人事のグローバルトレンド、最先端テクノロジーについての紹介が「社員の個性、適性、能力をしっかり把握し、グローバル化する事業に対応できるよう、人材の育成、配置を考えるきっかけにしていただければ」と締めくくった。