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NASAも活用するSlackは何がスゴいのか? 黒船コミュニケーションツールが日本上陸

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  • Slack 制作:東洋経済企画広告制作チーム

コミュニケーションツールの「黒船」Slackの日本版が、2017年11月17日に日本に上陸した。「上陸」といっても、そもそも英語版でも日本語での打ち込みが可能だったため、実は一部ユーザーの間では英語版がすでに使われていた。日本ユーザー待望の日本語版ローンチということだ。

Slackは、全世界で900万人の週間アクティブユーザーを持つコミュニケーションツール。もう少しわかりやすく言えば、ビジネス・コラボレーション・ツールという説明になる。ビジネスシーンでのコミュニケーションをより円滑にするだけでなく、経営の効率化や組織の生産性向上のために不可欠なサービス、ツール、チームをつなぎ合わせることを可能にする。

端的に言えば、仕事を楽にしつつ効率良く成果を出すツールなのだ。

米国ではNASA、ハーバード大学、日本でも日本経済新聞社、DeNAなどそうそうたる組織や企業が利用しているが、コミュニケーションツール、コラボレーションツールはほかにもある中で、Slackが大きな支持を得ている理由は何なのだろうか。

自然な日本語のUIを用意

Slackは2013年に提供が始まってから、比較的短期間で世界中に広まった。同社のカル・ヘンダーソンCTO兼共同創立者は「現在世界100カ国以上、5万社以上で使われています。900万人以上の週間アクティブユーザーがおり、そのうち200万人が有料版のユーザーです」と説明する。今年に入ってからフランス語版、ドイツ語版、スペイン語版の提供も開始しており、ユーザー数は日々増え続けているという。

そんな中で日本語版に関しては、「サービスの細部にまで注意を払ってローカライズをしています。たとえばユーザーインターフェースの内容を自然な日本語に翻訳しました」(ヘンダーソンCTO)。日本語のマニュアルを用意したほか、コールセンターでも日本語でサポートを提供する。また他のSNSなどに慣れた日本人にも操作がしやすいよう、「メッセージ送信」用のボタンを新たに構築するなどしたという。

冒頭で「上陸前からすでに日本の一部ユーザーは使っていた」と書いたが、実はこれはかなりの数に上っている。ヘンダーソンCTOは「日本にはすでに多くのユーザーがいました。日本はわれわれの年間経常収益のうちアジアで1番、世界でも3番目になっています」と説明する。つまり今回の日本語版の提供は、すでにに加速度的に増えていた日本でのユーザー数を、さらなる勢いで増やすための施策というわけだ。2018年には日本で本格的なオフィスも構える計画だという。

過去のビジネスの経験を踏まえて誕生したSlack

Slackは、カナダ人のスチュワート・バターフィールドCEOとヘンダーソンCTOが共同で設立した企業だ。バターフィールドCEOは、ルディコープを創業して後に世界最大のウェブサービスの一つとなる写真・動画の共有サイト「Flickr」を2003年にスタートした経験を持つ。バターフィールドCEOはルディコープを05年にYahoo!に売却し、その後もさまざまな事業を手掛けてきた。ヘンダーソンCTOもFlickrの技術開発を指揮しており、2人は長年に渡りビジネスのパートナーとして活動してきた。

Slack
カル・ヘンダーソン
CTO兼共同創立者

ヘンダーソンCTOは「これまでに企業経営で多くの失敗をしてきました。幸いなことにSlackではまだ大きな失敗はしていませんが」と笑う。Flickrは元々、新しいオンラインゲームを開発している際にそれを支える基盤技術の一つとして開発したものだったという。「そのゲームの開発には4年間を費やしましたが完成させることができませんでした。会社を閉じることになって、多くの社員を解雇しなくてはなりませんでしたし、私自身も何をしたらいいのかわからなくなりました」(ヘンダーソンCTO)。

だがそんな中でも「元々はゲームの一部であり、全くの偶然の賜物で誕生したFlickrが多くのユーザーを獲得しました」(ヘンダーソンCTO)。この経験から、「どんな状況から画期的なアイデアが生まれるかは未知であることを学びましたし、企業経営の失敗から得た経験は現在のSlackの経営にとても役立っています」(同)。

Slackは「企業利用」で力を発揮する

二人が新たに開発したSlackが、何故急速にユーザー数を伸ばしているか、その理由を見ていこう。

Slackは「チャンネル」と呼ばれるグループを作成してチャットをする機能や音声・ビデオ通話をする機能、通知機能などを備えたコラボレーションツールだ。これらの機能だけ見ると、日本でも浸透している個人が使うSNSや企業が使うグループウェア、テレビ会議システムなどと機能が近いように思える。

ヘンダーソンCTOは11月に渋谷で開かれたTechCrunch Tokyo 2017にも登壇

この点についてヘンダーソンCTOは「コミュニケーションの機能だけで比較した場合は、他にも似たツールが多くあります。実際にそうしたツールから使い勝手の面でインスピレーションも受けています。一方で、SlackにはSNSとしての機能も備えているので、社員が仕事にプライベートなSNSを使うことによって起こる問題も解消できます」と話す。プライベートと仕事の境界線の引き方、退職後のアカウントの管理などもSlackであれば容易だ。

だがそのうえで、「大きく異なるのは、企業内で使うさまざまなアプリケーションと連携して動作し、作業を効率化できる点です」(ヘンダーソンCTO)とする。しかも、その結果Slack利用企業1629社のアンケート調査によれば、「企業の生産性を平均32.0%向上している」という。

インタビュー後編では、他のコラボレーションツールと大きく異なるSlackの特徴や、急速に企業での利用が拡大している背景に迫る。

後編はこちら