子どもの貧困を救う「返礼なし」ふるさと納税 東京・文京区が始めた「こども宅食」の狙い
▷NPO法人キッズドア・渡辺由美子さん「私どもはこのプロジェクトの中で、セイノーホールディング様とタッグを組んで、食品を個別に分けて、お宅にお届けするというところを担わせていただきます。キッズドアでは10年ほど、低所得のご家庭のお子さんたちの無料学習支援というのをやってまいりました。ご家庭の状況は厳しいです。『月の後半になると食卓にもやしの出現率がすごく高くなる』とか、『家のコメが切れちゃったので何かご飯ありますか?』といったり、お昼代の予算が100円しかなくて駄菓子しか食べられない、おにぎり1個買えないお家もあります。『こども宅食』プロジェクトでご家庭の食費を少しでもカバーでき、子どものお腹が少しでも満たされたら」
▷一般財団法人村上財団・村上絢さん「日本の上場企業への株式投資などによって得た利益を社会貢献に役立てるために設立。本宅食プロジェクトでは、プロジェクトをスタートするにあたっての初動資金を寄付させていただきました。ふるさと納税という仕組みを使って、さまざまな非営利団体が寄付を集めやすくなり、自治体における諸問題を解決するきっかけになるのではないかと思い、今回寄付をさせていただきました」
日々のエネルギー摂取に困っている子どもたちに
▷認定NPO法人日本ファンドレイジング協会・鴨崎貴泰さん「今回の事業の中では、受益者のお子さんやご家庭にどんなプラスのインパクトが出ているのかを『見える化』していくための『社会的インパクト評価』を担当させていただきます。具体的には、お子さんの栄養状態、またはご家庭の栄養状態がどのように変わっていくのか、今回の目的であるご家庭の貧困状態が根本的にどのように解決していくのかについてデータを取り、事業改善をしながら、その解決を目指していきます」

▷食品ロス問題専門家・井出留美さん「このプロジェクトにおいては食品の分野のアドバイザーとして参加しております。今回お子様のいらっしゃる家庭に提供する食品の一部は『食品ロス』といわれるものを徹底的に活用していきます。たとえば、行政でも備蓄をしていらっしゃいます。それは賞味期限の手前で入れ替えをします。これまで備蓄していたものを寄付していただいて、それを活用する。また、全国のフードバンクからいただいている食品も活用します。食品ロスの問題を解決しつつ、栄養、それから日々のエネルギー摂取に困っているお子さんたちに少しでも役立てるように尽力していきたいと思います」
こども宅食コンソーシアムについては「GARDEN」当該記事へ
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