韓国大統領の名演説にトランプがうなった 米韓トップ対談で起きたこととは?

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着の身着のままの避難民で溢れかえった船上にいたのが、文在寅の両親だった。船は釜山沖の巨済島に着岸し、その地で文在寅が生まれたのだ。

文在寅は献花の後の演説で、母親から聞いたというエピソードを披露した。

船上でクリスマスを迎えた際、米兵が避難民らにキャンディを一つずつ配ったという。文の母親は「たった一つのキャンディだったけれど、戦火に追われた多くの避難民に、クリスマスプレゼントを配ってくれた暖かい心づかいがとてもありがたかった」と、幼い文在寅に話したという。

米韓同盟は血で結ばれている

献花式には長津湖の戦いで実際に戦った元兵士や、その遺族が参列していた。67年前のその出来事に、参列者たちは涙を浮かべ、文は彼らを見つめた。このエピソードは米国に向かう飛行機の中で、文在寅が自ら書き足したのだと韓国で報じられている。

文在寅はこう強調した。「長津湖の勇士たちがいなければ(中略)私も存在しませんでした」「米韓同盟はそのような戦争の砲火のなか、血で結ばれました。数枚の紙の上のサインで結ばれたものではありません」と。

この演説はトランプ大統領も大いに興味を示したようだ。翌日、ホワイトハウスで行われた晩餐会で、「大統領の演説を読んだのですが、とても素晴らしく感動的でした」「演説に対する称賛の言葉をあちらこちらで耳にします」と言及した。

米韓首脳会談の映像などを見る限り、両首脳は終始、上機嫌だった。トランプ大統領と言えば、首脳会談の際の「握手」が有名だ。出会い頭に強く手を結んで大きく振るのだ。これまでの首脳は驚きを隠せなかったが、それを知っていた文在寅は備えていたようで負けずにがっしり握り返した。

演説にせよ握手にせよ、文在寅は会談の雰囲気を盛り上げるために事前に抜かりのない対策を練っていたように見えた。

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