海上自衛隊、朝鮮半島向かう米空母と訓練へ 挑発行為を繰り返す北朝鮮をけん制する狙い
[東京 11日 ロイター] - 海上自衛隊が、朝鮮半島の近海に向けて航行中の米空母カールビンソンと共同訓練を検討していることが11日、わかった。制裁だけでなく、軍事面でも日米の緊密な連携を示し、挑発行為を繰り返す北朝鮮をけん制する狙い。
複数の日本政府関係者が明らかにした。「東シナ海、日本海に入ってくるカールビンソンの空母打撃群に、(海自の)護衛艦を数隻派遣する」と、関係者の1人はロイターに語った。
訓練内容は調整中だが、別の関係者によると、ヘリコプターを相互の艦艇に発着させる訓練や、通信訓練などを想定しているという。
ロイターは海上幕僚監部の広報室に確認を求めたが、現時点で回答を得られていない。
米海軍は9日、シンガポールに寄港していたカールビンソンを朝鮮半島の近海に派遣すると発表。米軍関係者はロイターに対し、「存在力を高める必要がある」と狙いを語っていた。
今月は故・金日成主席の誕生日を15日に迎えるなど、北朝鮮で記念日が続く。米国を含めた周辺国は、核実験などさらなる挑発行動を警戒している。
菅義偉官房長官は10日の会見で、カールビンソンが東アジアに向かうことについて、「地域の安全保障環境が一層厳しさを増す中、米国の抑止力を確保することが重要だ」と述べた。
(久保信博※)
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