iPhoneが今になって「レッド」を出す深い理由 レッドが限定モデルから標準モデルに

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前述の国際エイズデーのキャンペーンに合わせるのであれば、2016年12月にREDモデルのiPhoneをリリースするのが自然だったのではないだろうか。なぜ2017年3月なのだろうか。

このことについて考える上で3つのポイントを指摘したい。

iPhone 7赤モデルが今登場する3つの理由

1点目は、iPhoneが品薄だったことだ。

2016年9月の発売以降、米国でのiPhoneの状況をチェックしていたが、特に5.5インチサイズのiPhone 7 Plusは品薄状態が続いてきた。そのタイミングで新色を投入しても、思うように製品を供給できなかったとみられ、また「やっぱり赤がいい」と予約を変更する顧客の対応にも問題が生じることが考えられた。

2点目は、3月リリースの成功だ。

アップルは2016年3月にiPhone SEを投入した。当時の最新モデルであったiPhone 6sと同等のスペックを、iPhone 5sと同じ4インチボディに搭載した製品で、小さなサイズを好むユーザーと価格の安さから、成功した製品となった。

アップルは今回の発表のタイミングで、iPhone SEの保存容量を16GB・64GBから、32GB・128GBへと倍増させ、価格を据え置いたアップデートを施している。16GBのiPhoneについては、スマートフォンの体験が満足にできないとの批判があり、米国では訴訟が起きるなど問題になってきた。

iPhoneのメジャーアップデートから半年のタイミングでの新製品投入は、顧客の注目をiPhoneに向けておくことに加え、真っ先に購入しなかった人に対して多くのオプションを与える点で、ホリデーシーズン偏重だったiPhoneの製造と販売をならす効果を期待できる。

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