有料会員登録 東洋経済オンラインとは

人工知能(AI)が創るビジネスの未来 リクルートテクノロジーズがディープラーニングに注力する理由

  • 制作:東洋経済企画広告制作チーム
そう遠くないうちに、ロボットに雇用を奪われる日がやってくる――そんな言説が世を賑わせるようになって久しい。ある調査によると、今後10年から20年程度で、米国に現存するビジネスのうち約47%が自動化されるリスクがあるという。データの信ぴょう性はさておき、テクノロジーの進展が現在のビジネス環境を一変させる可能性を疑うものは少ないだろう。
良くも悪くも注目を集めている人工知能(AI)だが、一方で人間との共存を模索する動きもある。単純労働を代替させることでコストを最小化し、生産性を高めていこうという試みだ。リクルートテクノロジーズでは最先端の取り組みにより「理想的な未来」の実現に向けて動き始めている。

グループのイノベーションを加速させる企業、
リクルートテクノロジーズとは?

テクノロジーの急速な発展に伴い、ビジネス環境が大きく変わろうとしている。かつて隆盛を極めたビジネスモデルは新たなテクノロジーによって駆逐され、そのムーブメントを生み出すことに成功した企業のみが競争優位性を確保できる。ビジネスのゲームチェンジは刻一刻と進んでいる。

あらゆる企業がビジネスの転換を迫られるなか、かつて営業力を武器に成長を続けてきたリクルートグループは、積極的な投資によりテクノロジー主導型の企業へと変貌を遂げた。そんな彼らのビジネスの根幹を担うのがグループ企業のひとつ、リクルートテクノロジーズだ。

ITとネットマーケティング領域における専門性を生かし、次世代技術のR&Dや新ソリューションの開拓、ビジネスへの実装をテーマに取り組むリクルートテクノロジーズでは2012年にビッグデータグループを創設。社内におけるデータ活用ニーズの高まりを受けて、早期から先端のテクノロジーに投資を行い取り組んできた。

そんな彼らが目下、注力しているのが人工知能(AI)領域だ。人工知能とは人間が知能を使って行う作業などを機械に代替させようという試みのこと。その中でも同社では深層学習が得意とする特徴量抽出にフォーカスし取り組みを進めている。特徴抽出とはテキストや画像の分類、文書の作成や校閲など人間が無意識のうちに頭の中で行っている作業。これらを人工知能で自動化することにより、例えばリクルートマーケティングパートナーズの手がける「カーセンサーnet」では自動車の写真を撮影するだけで、その車種や自動車メーカーの名前を知ることが可能になった。

「あのクルマ、かっこいいけど名前がわからない……」そんなとき、写真を撮るだけで解決できる
簡単に利用できる便利機能の裏では、画像認識のために人工知能が活用されている

リクルートテクノロジーズでは、こうした機械学習やディープラーニングに代表される人工知能系ロジックの統一・整備を行いブランド化した。そのブランドが「A3RT(アート)」だ。

汎用性とカスタマイズ性の両立で
必要なテクノロジーが手軽に使えるように

株式会社リクルートテクノロジーズ
ITソリューション統括部 ビッグデータ部 ビッグデータプロダクト開発グループ兼アドバンスドテクノロジーラボ
グループマネージャー
石川信行

なぜA3RTの開発に至ったのか。リクルートテクノロジーズで同プロジェクトの責任者を務める石川信行氏はその理由を次のように語る。「グループ内では機械学習など高度な分析のニーズが年々高まっていました。しかし外部のAPIは汎用化されているがゆえにリクルートの業務に用いる際にはかゆいところに手が届かず、満足のいく活用ができませんでした。一方で案件ごとにフルスクラッチで自社開発を行うのにもコストがかかる。こうした理由から、リクルートグループに特化した効果的なソリューションの開発に踏み切りました」。

A3RTの実装推進などを担う高橋諒氏はその特徴を「汎用性とカスタマイズ性の両立」と挙げる。「これまで個別に開発してきたソリューションを見ると、事業ごとに出口が異なるだけでアーキテクチャ自体は共有できる点が多々あることがわかりました。ですから、基盤は共有した上でエンハンスを高めることにA3RTは重きを置いています」(高橋氏)。また同プロジェクトでインフラなどの開発に携わる松田徹也氏も「以前のように同じものを繰り返し作るという手間が省かれたことで、代わりにA3RTをいかに簡単かつスムーズに使えるか、プロダクトとしての完成度を高めることに注力できるようになった」と続けた。

株式会社リクルートテクノロジーズ
ITソリューション統括部 ビッグデータ部 ビッグデータ販促・バイト領域グループ
高橋 諒

当初はリクルートグループに特化したものとして開発されたA3RTだが、汎用性とカスタマイズ性を高めていった結果、一般の事業者でも「必要なテクノロジーをいつでも手軽に」使えるプロダクトに仕上がった。

A3RTではすでに「誰でも簡単に利用できるレコメンド用ウェブAPI」や「たくさんの意見の中から代表的なコメントを自動的に抽出できる要約API」など様々なサービスをラインナップしている。それらに共通するのは「人間の単純作業を代替することで、業務を効率的に推進するのを助ける」ということだ。「リクルートは元々、人依存の強い会社でした。しかし生き字引のような人たちにばかり頼ったビジネスモデルでは永続しません。機械にナレッジを移行させて属人性を取り払うことで、若手であっても同じように作業へ取り組むことができる。ベテランの知見やノウハウは生かしながら、より生産性を高められるようになったのです」(石川氏)。

A3RTを一般向けに無料開放
その背景に込められた思いとは?

A3RTの公式サイト。こちらから誰でも利用することが可能に

リクルートテクノロジーズはこれまで社内向けに提供していたA3RTを3月16日より無料で外部に公開することを決めた。その理由について石川氏は次のように語る。「これまで人工知能の領域をリードしてきたアマゾンやグーグル、IBMなど大手5社が昨秋に連携を発表したように、この分野をより成長させていくためにはいかにオープンイノベーションを加速させるかが鍵になります。現状ではディープラーニングというと特別な技術、難しいものというイメージが根付いていますが、私たちはそれを生活に溶け込んだ当たり前のものにしていきたい。そのためにも、まずは実際に多くの方へ触れてもらうきっかけとして無料公開に踏み切りました」。

株式会社リクルートテクノロジーズ
ITソリューション統括部 ビッグデータ部 ビッグデータインフラグループ兼ビッグデータプロダクト開発グループ
松田徹也

もちろん、無料公開をすることはリクルートグループにもメリットがある。ディープラーニングは活用される機会が増えるほど新たな学習データが蓄積されていき、精度を向上させていくことが可能だからだ。利用者からのフィードバックにより新しい活用法のヒントが得られるかもしれない。だからこそ「ぜひ皆さんにA3RTを積極的に使ってもらい、些細なことでも問い合わせてほしい」(松田氏)という。

コーポレート・ビジョンに「業界を驚かせるレベルで、テクノロジーの開拓と、そのビジネス実装が実現している」ことを掲げる同社。今後も「無難に作るのではなく新しいことにチャレンジ」(松田氏)するテクノロジー面と、「技術に偏り過ぎることなくサービスドリブン」(高橋氏)なビジネス面の両輪を回しながら未知の領域に挑戦していく。いまは画像や文章、レコメンドなどに限られている事業領域も、今後は生体認証やVR、IoTなどニッチな領域まで広げていきたい考えだ。

ディープラーニングを始めとした人工知能には無限の可能性が広がっている。テクノロジーの力によってビジネスにイノベーションを生み続けるリクルートテクノロジーズから、今後も目が離せなそうだ。