北朝鮮が盛大なエアーショーを挙行したワケ

最高指導者肝いりで開かれたイベントの正体

北朝鮮の「エアーショー」で披露された「ミグ21戦闘機」。人民軍の主力戦闘機だ(記者撮影)

北朝鮮では数少ない国際観光イベントが9月24、25の両日、日本海側の都市・元山市で開かれた。このイベントは北朝鮮では初の「エアーショー」となる「2016元山国際親善航空祝典」。観客数などは発表されていないが、北朝鮮国内はもちろん、欧州など世界数十カ国からも多くの観客を集めた。元山市から1万5000人、海外からは日本人を含む約1000人が訪れたという。

元山市は平壌から200キロメートル、車で約3時間かかる。開催地は、開港したばかりの元山葛麻(カルマ)国際空港。空軍基地から2014年に軍民共用となり、2015年9月に新ターミナルが供用されていた。ボーディングブリッジは2基、3500メートルの滑走路を持ち、出入国などCIQ(税関・出入国管理・検疫)設備も兼ね備えた国際空港だ。

軍民ともに”初めてづくし”

エアーショーでは、北朝鮮人民軍で主力戦闘機となる「ミグ21戦闘機」や「ミグ29戦闘機」などの軍用機と、北朝鮮唯一の民間航空会社である高麗航空が保有する「ツポレフTu-134型機」や「ツポレフTu-154型機」など、軍民合わせて十数機あまりが飛行。航空マニアや一般観光客を楽しませた。

北朝鮮初の女性戦闘機パイロットとなった、チョ・クムヒャン(左)とリム・ソル(右)

人民軍空挺部隊によるパラシュート演技や、観光客が参加したスカイダイビング競技なども行われた。実際に飛行する機体数が少ないため、観客からはやや退屈と感じることがあったが、内容自体は他国のエアーショーとそれほど遜色のないものだった。

特に観客が沸いたのは、北朝鮮で初の女性戦闘機パイロットとなったチョ・クムヒャン、リム・ソル両飛行士が操るミグ21型機による曲芸飛行。一昨年、昨年と、北朝鮮の最高指導者である金正恩・朝鮮労働党委員長から面談された経歴もあり、飛行後には記念撮影を求める多くの人たちが集まっていた。

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