ヒラリーが病気になったのは不思議ではない 大統領選は「病気になる要因」だらけだ
2012年に共和党の大統領候補指名を受けたミット・ロムニー氏は、タンパで開催された共和党全国党大会で指名受諾演説を行う数日前に呼吸器系の疾患にかかった。
「喋ることさえできないのではないかと本当に心配した」とロムニー氏の上級顧問を務めていたスチュアート・スティーブンス氏は当時を振り返る。「医師たちは休めという。だがそんな暇はない」
過酷なスケジュールのせいで、スティーブンス氏自身も、2012年の選挙戦が終わった直後に肺炎を発症したという。
キャンディバーとソーセージ
選挙遊説に伴うもう1つの危険要素が、不健康な食生活だ。
選挙運動で使われる飛行機では、機内の至るところでジャンクフードが見られる。また、アイオワ・ステート・フェアなど、揚げキャンディバーやソーセージなど高カロリーの食べ物を出すことで有名なイベントにも候補者たちはこぞって出かける。
ロムニー氏は2008年の大統領選にも出馬したが、報道官を務めていたライアン・ウィリアムズ氏によれば、脂肪の摂取を抑えるために、ピザからチーズを取り除いたり、フライドチキンの衣を剥がしたりしていたという。
「健康的な食事ではない、選挙運動食だ」と同氏は言う。「たいていの運動員は、選挙戦が終わる頃には10─20ポンドも体重が増えている」
トランプ氏は異常なほどの潔癖症で有名であり、彼が病気に罹っているという証拠はほとんどない。だが、確信的なファーストフード愛好者で、かつて、自家用機の機内でケンタッキー・フライドチキンのチキンバケットを脇に置いた写真をツイッターに投稿したほどだ。
1996年の共和党指名候補ボブ・ドール氏もケンタッキー・フライドチキンがお気に入りだった。当時、遊説の際に報道官を務めていたネルソン・ウォーフィールド氏によれば、選挙戦を通じてドール氏はうまく病気を免れていたという。
「陣営スタッフの多くはドール氏の半分ほどの年齢と若かったが、選挙戦のいずれかの時点で体調を崩していた。だが、ドール候補自身には病気への抵抗力があった」とウォーフィールド氏は言う。
そのドール氏にも1度大きなつまずきがあった。1996年10月18日、カリフォルニア州チコにおける集会で、ステージから転落してしまったのである。彼は、その後笑って立ち上がり、頑張り続けた。
(執筆:Steve Holland Emily Stephenson、翻訳:エァクレーレン)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら