投資の入り口に立つ人へ
「カライス」があなたを導く
〜長期・分散投資のメリットを享受する〜
ロボアドバイザーを使う“ベーシック”な投資とは?
東海東京証券がスタートさせた「カライス」は、インターネット上で7つの質問に答え、その回答から導き出される「リスク許容度」をもとに、適切なバランス型投資信託(ファンド)を提案・購入できるという機能をもつ。リスク許容度とは、投資の際にどれだけ価格の上下を受け入れるかの幅だ。
診断だけなら個人情報の登録なしに誰でも無料で利用できるうえ、かかる時間はごくわずか。どんなファンドを買っていいのかよくわからない投資のビギナーに「ロボットがアドバイス」することで、資産運用を始めやすくし、新しい投資家の裾野拡大を目指す。
ロボアドバイザーは、アメリカの金融機関ですでに多くの個人投資家が利用しているサービスだ。人それぞれの適切な資産配分を構築できる、いわば「ファンドおまかせ革命」の一つで、若い世代を中心にサービスが拡大し始めている。蓄積された様々な過去のデータを自動で分析し、最新のマーケット環境に応じて、中立的なアドバイスが得られるところに強みがあると言われる。
今回、「カライス」を投入する理由について、東海東京証券新ビジネス企画部の山根敬詞氏は次のように話す。
「投資というと、よくわからない、リスクへの不安など、そんな印象をお持ちの方はまだ多いですね。この『カライス』で最初の一歩を踏み出してほしいと思っています。と、いうのも、この商品を洋服に例えるなら、大人なら必ず持っている“白いシャツ”。いわゆる最もベーシックな投資で成功しましょうというのがコンセプトなのです。長期的な視野で幅広い方々の資産形成に寄り添っていきたいと考えています」。
キーワードは長期・分散投資
貯蓄から投資へ。これを実りのあるものにするための最もベーシックな考え方は「長期・分散投資」だ。「カライス」もここがポイントとなっている。
例えば、下図は、仮に1万円を投資した場合、それが過去20年間どのように成長したかを簡易的に表したものだ。日本株式100%と投資対象を分散させた場合の比較推移だ。(*)
長期投資のメリットは、発生するリスクを吸収できることにある。また、株式100%といった単一商品への投資ではなく、多彩な商品の組み合わせであればその効果は増す。それを同じく過去20年間で起きた象徴的な事象と共に表したのが下図だ。(*)
記憶に新しいリーマンショックの折には、株式は特に大きくその魅力を失った。投資対象を分散した場合、その下げ幅は抑えられた。当然、値上がりのケースでもこれはいえるわけだが、安定的に運用でき、成長が見込めるという点は分散投資の魅力だろう。
「短期の運用では、リターンの上下動が激しく想定外の損失を抱えてしまうこともあります。しかし、長期で運用し続ければ、上下動が緩やかになり、資産は成長へ向かう可能性が高くなると考えております。コツコツ投資した結果、資産が成長しましたという、そんな成功体験をより多くの人に知ってもらいたいと思っています」(山根氏)。
あなたは何タイプ?
指向性ポートフォリオを提示
では、「カライス」への入り口を見てみよう。7つの簡単な質問に答えるだけで、顧客一人ひとりのリスク許容度に応じた提案ができるため、誰でも簡単に取り組めるというメリットがある。トップページの「無料診断スタート」をクリックすると診断が始まる。所要時間は約1~2分。質問内容は投資期間や投資方針などに関するものとなる。
質問の回答から、例えば「勝って兜の緒を締める」といったタイプ別のリスク許容度が診断され、それぞれの顧客に合った資産配分のファンドを選び出す流れになる。
「主な対象年齢は30~40代の資産形成層の中心にいる方々ですが、60代以降でデジタルシニアと呼ばれるような、ネット環境に抵抗のない方々も想定しています。無料サービスなので、すでに投資をされている方でも自分にどれくらいのリスク許容度があるのかを調べることもできます」(山根氏)。
「カライス」の魅力とは
「カライス」という言葉は、「成功・命中・成就」という意味をもつ、美しいパワーストーンのトルコ石のことで、そのラテン語・ギリシャ語の呼び名だ。初めての投資、ベーシックな投資を成功させるという思いを込めて名付けられた。
それは、無料でいつでもどこでもできる。PCだけでなく、スマホ、タブレットにも対応しているので、通勤の電車の中や家事の合間、すきま時間を利用して忙しい人でも場所を選ばずに利用することができる。
「フィンテックを活用し、お客様が来店しなくても使える新しいサービスを提供することで、日常生活の中で投資について考えられる環境を提供したいと考えています。“投資は何から始めていいかわからない”といった話をよく聞きますが、『カライス』は、まさにそうした方々が簡単に始められる運用アドバイスサービスです」(山根氏)。
運用は、シンプルでわかりやすいインデックスファンドを組み入れ、低コストを実現している。ファンドは、バランス型ファンドとして「eMAXIS(イーマクシス)最適化バランス」を設定。販売手数料は無料で、信託報酬はどのリスク許容度の場合でも、すべて0.5%(年率・税別)だ。
バランス型ファンド「eMAXIS(イーマクシス)最適化バランス」は、今、注目の投資信託で、5つのバリエーションがあり、運用環境の変動に応じて投資対象を自動調整するリバランス型(もちろんリバランスは無料)。「あなたに合った」ポートフォリオを長期に渡って維持してくれるためメンテナンスフリーだ。
eMAXIS最適化バランスはそもそも、ネットにおける投資のためのインデックスファンドだ。投資一任契約に基づくラップ口座と同様のサービスが低いコストで提供できる点が特徴で、長期投資に向いた商品性を備える。
ここ数年、低コストファンドの品揃えが急速に進んできたが、そのファンドをどのように組み合わせて投資すればいいのかわからないこともネックになっていた。そうした問題を解決するために、若年層で投資に二の足を踏んでいる人でも対応できるよう生み出されたのが「カライス」だ。
東海東京証券では、投資に対して最初の一歩を踏み出せるネットサービスを提供することで、貯蓄から投資への動きを加速させていく方針だ。
「『カライス』で自分のリスクに対する考え方を知ることが、投資への第一歩です。長期・分散投資のメリットを多くの人に感じてもらいたいですね。我々は日本が元気になるためにも、新しい投資家を育てたいと思っています」(山根氏)。
「貯蓄から投資へ」という動きは、これまでもNISA制度の導入をはじめ様々な取り組みが行われてきた。だが他方で若年層が投資に関するアドバイスを受ける機会はほとんどなかった。この機会に、投資という世界に触れてみてはいかがだろうか。