[主催]東洋経済新報社 [特別協賛]日本マイクロソフト

基調講演
サービスの価値を高めて豊かになる
常務執行役員
エグゼクティブコンサルタント諏訪 良武氏
ワクコンサルティングの諏訪良武氏は、日本経済の中でボリュームを増すサービスを科学的に分析、その価値向上策を検討した。まず、サービスを「人や構造物が発揮する機能で、お客様の事前期待に適合するもの」と定義。提供したサービスの評価が、顧客の事前期待を上回れば顧客満足につながると説明して「ハイレベルな満足には、顧客データを活用して個別的な事前期待を満たすことが効果的」と述べた。ただし、リピートを呼ぶ顧客満足は、ビジネスの安定に資するものの、収益には直結しないとして、生産性やサービス価値の向上が重要と強調。サービスの成果による基本的機能価値以外に、サービスプロセスを磨く、共通的期待や個別的期待に応える、サービス提供者や顧客のリテラシーが向上することによる価値を意識してサービスを改善し、理にかなった価格を設定。さらに利益を出せるビジネスモデルを創造することが、永続的なビジネスの成功につながると訴えた。
スペシャルセッション
最新のテクノロジーは、
顧客サービスの世界を劇的に変えられるか?
デジタルアドバイザリ
サービス本部
チーフデジタルアーキテクト
丸谷 淳氏
デジタル変革のビジョン化、プランニング、バリューマネジメントを手掛ける日本マイクロソフトデジタルアドバイザリサービス本部の丸谷淳氏は、顧客体験価値を向上させたスペインのサッカークラブ、レアル・マドリードの成功事例を紹介。オンライン購買履歴収集、ビデオ配信、マルチデバイス対応アプリ提供、アプリによるファン行動分析を行ない、4.5億人のファンとのつながりを強化した取り組みを説明した。
Dynamicsビジネス統括本部
Dynamicsソリューション技術部
テクノロジーソリューション
プロフェッショナル
濱村 五郎氏
日本マイクロソフトDynamicsビジネス統括本部の濱村五郎氏は、モバイル、ソーシャル、ビッグデータ、クラウドの登場によるデジタル化で、ビジネストランスフォーメーションが加速すると指摘。顧客サービス業務などに対して、機械学習・AI、IoT連携ハブなどの最新技術のサービスを一つのプラットフォーム上で提供できる同社サービス『Dynamics 365』(2016年秋リリース予定)を紹介した。コールセンターの通話音声をテキストに変換・要約を保存したり、通話中のキーワードから関連FAQを表示するシステム、社外のSNSなどから収集したデータと社内の顧客情報をまとめて単一画面で表示するプラットフォームなど、同社が実現しようとしている技術についても言及した。
ケーススタディI
国内製造業のサービス事情と
最新技術で実現する保守メンテナンス業務
産業イノベーション事業部
産業ソリューション本部第4部
主任技師
江角 忠士氏
日立ソリューションズの江角忠士氏は、製造業の保守サービス部門の課題について「サービスの品質を維持しながら効率化・コスト削減するとともに、新ビジネス創出や売り上げ伸長への貢献も求められています」と語った。
前者の課題解決には、保守作業内容や部品をパッケージ化して指示をまとめたり、適切なスキルを持った近くの保守要員を最適にデリバリするシステム、後者には、現場に入った保守要員だから知り得る有用な情報を、営業などと社内共有するシステムが役立つ可能性を示した。
設備のセンサーデータを分析して能動的保守サービスを実現するIoTの可能性にも触れた江角氏は「サービスエンジニアとテクノロジーを組み合わせれば、より高付加価値のサービスを実現できます」と訴えた。
ケーススタディII
現場解決力を向上する
社内サポートセンターの新しい仕組み
確実に成果の出るナレッジ共有の実践
システムインテグレーション
統括本部マネージドサービス
本部長
岡本 健氏
日本ビジネスシステムズ(JBS)の岡本健氏は、顧客と接するエンジニアらからの問い合わせに対応する社内サポートセンターのナレッジ集約・デジタル化の取り組みを紹介した。
従来のメールでのやりとりでは、過去の履歴が埋もれて活用できず、類似の質問が繰り返される課題があった。そこで、JBSは、マイクロソフトのサポートポータルのクラウドサービスを導入。ポータルを介してやりとりが蓄積され、ナレッジが活用しやすくなったことで、質問者側の自己解決を促進、センター側の生産性も向上した。ポータル内の行動分析や、アンケート機能を利用したフィードバック取得で、より効果的な改善も期待できる。
岡本氏は「競争力の源泉である社内ナレッジ活用のシステムはパートナー企業にも紹介したい」と話した。
ケーススタディIII
保守対応はスピードが〝命〟。
顧客のビジネスに「安心」を提供する、
OKIカスタマアドテックのサービス・オペレーション改革事例
カスタマサポート
センター部長
新井 宏氏
OKI製品やマルチベンダシステムの保守サポートを担うOKIカスタマアドテックの新井宏氏は、システム再構築による同社のサービス・オペレーション改革について話した。同社は、カスタマサポートセンター、サービス拠点、エンジニアのシステムが別々で、3者間の円滑な社内情報共有ができていなかった。そこで、各部署のサブシステムを基幹システムにつなぐサポートサービス提供基盤の統合を実施。依頼内容や保守員の位置情報をまとめて把握して作業を手配したり、モバイル端末で保守員が作業報告できるシステムを導入。バラバラだった受け付け支援システムも統合した。新井氏は「IoT関連サービスの進化、コミュニケーターのモチベーションアップの仕組みを充実させ、お客様に安心を迅速に届ける改革を進めたい」と述べた。
ケーススタディIV
年間100万件の問い合わせ情報が、顧客サービス向上の原動力となる
膨大な顧客情報の集約、活用はどのように実現できたのか?大東建託の顧客サービスを支える『Dynamics CRM』の導入前、導入後の世界
経営企画室
経営企画課課長
秋本 題也氏
大東建託グループで賃貸住宅管理を担う大東建物管理の秋本題也氏は、CRMシステム導入について語った。同グループが受ける問い合わせは年間100万件以上と膨大な数に上るのに加え、窓口が全国186営業所に分かれ、建物オーナー営業、入居者募集営業、建物管理の顧客と接する3職種間の連携も不十分だった。そこで、顧客情報を一元管理するマイクロソフトの 『Dynamics CRM』を導入。問い合わせ履歴共有、CTI連携による電話番号を使った顧客情報自動参照、処理完了日数などのデータ分析を可能にした。首都圏の一部から段階的に導入、全国展開を成功させた秋本氏は「導入パートナーのSCSK社の支援も受け、営業所の声に応え、使いやすさを追求したことがカギでした」と述べた。