コストを利益に変える調達のプロ ディーコープ
JAL再生を支えた
コスト削減の裏舞台
2010年の会社更生法適用から2年あまりで再上場を果たした日本航空(JAL)。その再建の裏舞台を支えたのが、破綻直後に新設され、間接材の購買を一手に担うことになった調達本部だ。
「私たちは社会の皆様に多大なご迷惑をおかけし、再生への最後の機会を頂いた。安全運航の堅持とサービスの質を維持しながら、投入して頂いた公的資金を一円も毀損せずに早期に返済し再建することが私たちの最大の使命でした。
そのため、私どもは部門別採算制を導入し、全社を挙げてコスト削減に取り組むことになりました」と調達本部 調達第一部 部長の佐々木康人氏は当時を振り返る。
ただ、サプライヤーと交渉しながらコスト削減を進めていく中、「半年ほどで調達の経験不足ゆえの壁にぶつかりました」と調達本部設立当初から在籍する調達第一部 一般調達グループ マネジャーの福津重人氏は語る。
「交渉をより効率的に、コスト削減を効果的に行うもっとよい方法はないのかと調べていくうちに、インターネットを介した一括見積もりや、リバースオークション(価格競り下げ入札)の場を提供するサービスを手がける企業の存在を知りました。その中の一社がディーコープ様だったのです」と福津氏は両社の出会いの経緯を話す。
3カ月ほどのトライアル期間を設け、五つの商材についてディーコープのサービスを利用したところ、いくつもの新しい取引先が入札に参加し、10%程度のコスト削減効果を得たという。そのため、昨年4月から本格的にディーコープのサービスを活用。約9カ月間で、360案件について平均で13%のコストダウンが図れたそうだ。