ジョン・グッドマン氏が語る新しいマネジメントモデルCX3.0 能動的な顧客サービスをどう収益拡大につなげるか
経営におけるカスタマー・エクスペリエンス(CX)の重要性はもはや言うまでもないだろう。顧客の声に耳を傾け、製品やサービスの品質向上に生かす経営は、多くの企業で実践されていることと思われる。
しかしそこでありがちなのが、顧客からの苦情の減少をもって自社の製品・サービスの向上ととらえてしまうことだ。しかし、実は顧客のあきらめ感から苦情件数が減少している可能性があり、そうであればむしろそれは顧客のロイヤルティを失い、売り上げの減少へとつながることになる。こう指摘するのは、米国CCMC社副会長で、最近『顧客体験の教科書 収益を生み出すロイヤルカスタマーの作り方』が翻訳・刊行されたジョン・グッドマン氏だ。
ジョン・グッドマン氏と言えば、40年近く前から大規模な市場調査によって、顧客のクレーム対応とカスタマーロイヤルティの関係性、さらにクチコミによるマーケティング効果を実証的に分析したことで知られている。その名前を知らない方でも、「グッドマンの法則」と聞けば思い当たる方もいるのではないだろうか。
そのグッドマン氏によると、カスタマー・エクスペリエンスは、VOC(顧客の声)が登場した70年代をCX1.0、90年代のCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)をCX2.0として、現在、収益に貢献するマネジメントモデルであるCX3.0の時代になっていると言う。
CRMシステムやテクノロジーの進化により、企業は従来のように受身的に苦情に対応するのではなく、能動的なサービスの提供によって顧客のトラブルや苦情を効果的に予防・回避し、顧客の信頼感やロイヤルティを高めていくことができるようになった。この顧客経験価値を強化することの投資対効果を実証するマネジメントモデルとして、ジョン・グッドマン氏が提唱するのがCX3.0にほかならない。
それでは具体的にCX3.0を経営に生かすためにはどのようにすればよいのか。下のバナーからダウンロードできるスペシャルPDF「『グッドマンの法則』に学ぶカスタマー・エクスペリエンスの新常識」は、CX3.0についてより深く理解してもらうため、ジョン・グッドマン氏が日本の読者のために書き下ろしたものだ。そこでは消費者の苦情と行動を正しく理解するための新しい事実や顧客サービスへの戦略的投資の必要性、さらにはサンプルデータを用いた顧客サービスの収益貢献を「見える化」するロジック、効果的な成功事例などが紹介されている。
顧客サービスを充実させつつ、収益の拡大も目指したいという方は、ぜひ参考にされてはいかがだろうか。