リクナビNEXT

一人ひとりに寄り添う、を目指す 妻夫木さん起用のリクナビNEXTの新コンセプト

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リクナビNEXTが2月上旬から新しいCMのオンエアをスタートさせた。主演は俳優の妻夫木聡さん。悩める若者を温かく見守る彼の姿には、リクナビNEXTの転職に対する「思い」が込められている。

妻夫木さん演じる謎の男
彼の抱える「FUTURE BOOK」が作られた意味

―― 転職に悩む一人の若者が、深夜のバス停で大きくため息をつく。彼の前に現れたのは「FUTURE」と書かれた分厚い本を抱える不思議な男。「この本ね、未来が書いてあるんだよ」。怪訝そうに話を聞く若者に、その男は「来週、転機が訪れる」と続ける。一体、自分の身に何が起こるのか。――

こうしてはじまるリクナビNEXTの新しいCM。3編で構成されるそれは、一見、同社のいままでのイメージとは違う印象がある。このCMには何が託されているのだろうか?CM制作のリーダー、リクルートキャリアの秋澤大樹さんに聞いた。

秋澤大樹 株式会社リクルートキャリア IT戦略室 プロダクトマーケティング部 シニアマネージャー

秋澤:「一人ひとりの転職希望者と企業をつなぐベストパートナーになることをリクナビNEXTは大きく掲げています。以前からそうしたスタンスは社内に明確に存在していたものの、言葉や行動指標としては打ち出してはいなかった。私たちが本当にやりたいことは何なのか。立ち返って考えてみると、一人ひとりの転機に寄り添ってサポートすることが、私たちの求める姿だったんです。」

今回、こうしたメッセージを明らかにすることで、一人ひとりの転職希望者と企業をつなぐベストパートナーになることを、リクナビNEXTはあらためて表現した。主演の妻夫木聡さんは、その思いをしっかり表現してくれたそうだが、秋澤氏とともに制作にたずさわった星淳美さんは、第3話の最後のシーンの妻夫木さんの表情にそれが集約されていると語る。お気に入りのシーンだそうだ。

星淳美 株式会社リクルートキャリア IT戦略室 プロダクトマーケティング部 ブランドグループ

星:「転職に悩む人物が、妻夫木さん扮する謎の人物との時間を経て、何かを感じ取った。その彼を見送るシーンで見せた妻夫木さんの、相手との距離感、優しい表情は、私たちがイメージする世界観に近いと感じました。」

CMでは通常、事前にストーリーや構成、せりふなど入念に作り込む。そこに今回、現場の出演者が表情やしぐさで細かなニュアンスまで仕上げてくれたことによって「リクナビNEXTはどのように転職希望者と向き合っているか、私たちの思いがうまく伝わるCM」(星さん)になったのだろう。

―― 将来のことは誰にも分からない。明るい未来が待っているのか、厳しい道が続いていくのか。行動を起こすのか、今いる場所にとどまるのか。そこには決まったレールなど存在しない。未来を作っていくのは、他の誰でもない、自分自身だ。これは3編のうち第1話から登場する重要なフレーズだ。――

昨今の転職市場は活況だ。昨年末には有効求人倍率が24年ぶりとなる1.27倍を記録。リクルートキャリアのエージェントサービスで言えば登録者数で昨年比1.72倍にまで伸びた。しかし現在のマーケットは、単純に「売り手市場」と言い切れるものではないという。どういうことか?

秋澤:「転職市場の活況の様子は、企業側と転職希望者の求めるものが、双方とも多様化している状態です。例えば、イノベーションのスピードは早まり、ビッグデータやIoTなどの新しいビジネスの広がりは求められるスキルの細分化につながる。転職希望者一人ひとりにとっては難しい状況と言えるんです。」

転職を考える本人も、求人企業も、多様性の渦となった転職市場で互いに模索することになっているということだろう。

星:「だからこそ、一人ひとりに寄り添うことが重要だと考えました。私たちは人と企業の間にいますから、混沌のなかに未来を見つけるお手伝いということですね。」

―― 正解など存在しない。将来のことはすぐに分からなくてもいい。じっくり考えて行動する。その先にきっと、道は開けていく。第3話での「君が白紙に戻した」という妻夫木さんの言葉は、なんだかとても気になる。――

先述のとおり転職市場は活況と混迷が同居している。しかし、明らかに「変わった」ことがある。転職希望者の意識で言えば、収入や企業の知名度だけではない、何を重視する転職か、という点。ここ数年はワークライフバランスを重んじる人も増加し、労働時間や在宅勤務の可否など、ニーズが多様化している。求人企業側も、新職種の設定や業界の垣根を越えた採用施策など、ベストマッチングへ向けた発想の広がりが見て取れる。

人材=人数の確保という時代ではなくなったいま、転職希望者が、自分を見つめなおしたとき、白紙に戻すことで自分の可能性に気づくこともある。それは決断への第一歩にもなるのだ。転職を考えれば常に迷いとともにある。こういうときに頼れるのが転職支援サービスになるわけだ。

―― 第3話でボウリングを楽しむ2人。若者の彼は、妻夫木さんが投げているスキに「FUTURE BOOK」を見てしまう。このときの彼の表情には一瞬とまどいの色が強く出る。――

秋澤:「好きなんですよ、このシーン。えっ?って顔。好奇心でのぞいたFUTUREが白紙だったんです。彼が見せるこのとまどいの表情は、転職を考えている人の不安感を表現していると感じさせるものだったんです。」

若者は、「君が白紙に戻した」と言われるわけだが、この言葉は少々冷たい印象もあるけれど、謎の男、妻夫木さんは突き放すわけではない。

じっくり、自分の意思で決めてもらえたら、未来に書かれていること自体は重要ではない。未来が見えるというより、明るい未来を想像する、未来はわからなくていいんだよということに、のぞいてしまった彼も気づく。 ベストな距離感に立つ謎の男と若者の掛け合いはひとつの結論に到達していく。

しかし、妻夫木さん同様に、演技がうまい悩める若者役の彼。あとでネットで調べておこう。

転職者のあらゆるニーズに、「寄り添う」を目指したコンテンツ

リクナビNEXTは新しい試みとして、Webによる「会社説明会LIVE」を3月の初旬に開催した。通常の説明会の場合だと、どうしても出展企業は一部に限られ、特に中小企業や地方の企業にとっては参加が難しかった。しかし最近ではU/Iターンの需要は多い。既出の通り、やりがいを求める声もだ。こうした背景を受け、これまでは新卒者向けのみ行っていたウェブ説明会を、転職希望者に対しても行うことになった。リクナビNEXTでは初となる取り組みだ。

すでに実績のある新卒者向けのウェブ説明会では、よく目にする「受け身スタイル」のものだけでなく、声掛けのエリアを設置し転職希望者に直接アプローチすることで、求職者からも出展企業からも高い満足度を得ている。こうしたノウハウを転職希望者向けのウェブ説明会でも生かしていく。地方に興味がある転職希望者に向けては、今後UターンやIターンの求人特集も行っていく予定だ。

これも『寄り添う』ことのひとつで、その具体的な施策といえるだろう。

CM制作に関わった秋澤さん、星さんは「CMと連動して、交通広告などで展開しているグラフィックは、24時間いつでも人々の未来について真剣に考えるという姿勢を表しています」という。これまでリクナビNEXTは決定人数など実績を全面的に打ち出してきた印象が強い。しかし大切なのは転職市場が多様化するなかで、いかに一人ひとりの転職希望者に寄り添ってサポートできるかだろう。

「一人ひとりの人生の転機に寄り添っていくというスタンスをリクナビNEXTでは大切にしていきたいと考えています」(秋澤)。

CMで登場した「FUTURE BOOK」の中身は白紙だった。未来のことは決まっていない、だからその先に可能性が広がっている。その可能性を見つけて、未来を決めていくのは自分自身だ。リクナビNEXTはその一人ひとりに寄り添っていくのだ。

駅貼りなどの交通広告では、様々なメッセージを見ることができる

 

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