今やり直したい!「中学英語」3つのツボ 大ベストセラー「稲田式」著者がはじめて語る

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以前、会社勤めをしていたころ、営業マンを同伴して海外出張し、次々に商談をまとめてくる技術者がいました。彼の英語力に興味を持っていた私はある日「相手の技術者とは、どの程度の英語を使って交渉しているのか」とたずねてみました。

すると彼は、「いや~実はたいしたことありません。技術者は製品や部品の専門用語を知っています。中学レベルの簡単なフレーズに、その単語を当てはめるだけで何とか通じるのです」と、頭を掻きながら答えてくれたのでした。中学英語の基本を身につけて、各自が話したいことに関する語彙を増やしていけば、彼のように仕事でも十分通用し結果を出せる英語力を身につけることができるのです。

「どうしても途中で挫折してしまう」という声もよく聞きますが、そういう人はどうしたらいいでしょうか。以下、3つのことを肝に銘じておくことをお勧めします。

その1:基本は5つの型だけ!

まず第一に、中学・高校で習う範囲の文法事項、その基本を押さえるためには、「5文型」を復習することです。英文は、基本的に5つの型しかないと思えば、覚えるべきことはそれほど多くありません。

●「5文型」とは?
第1文型:主語+動詞 ⇒(例)I am in the park. 
第2文型:主語+動詞+補語 ⇒(例)I am happy.(※主語=補語の関係)
第3文型:主語+動詞+目的語 ⇒(例)She wrote a letter.(※目的語=~をにあたる)
第4文型 :主語+動詞+間接目的語+直接目的語 ⇒(例)He bought me a pen.(※~に …を~する、という関係)
第5文型:主語+動詞+目的語+補語⇒(例)We call him Tom.(※目的語=補語の関係)

 

稲田一氏の『中学・高校6年間の英語をこの1冊でざっと復習する』(KADOKAWA)。大人のやり直し英語の教科書として、1冊に基礎知識を凝縮。
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中学3年間、ましてや中学・高校6年間の内容を1冊で復習するために、私の本ではかなり内容を削いでいます。だから英語ができる人が読んだら納得が行かないこともあるでしょう。

でも、細かなことを言い出したら、いつまでたっても英語学習のスタートすら切ることができません。英語ができる人は、たとえば、「couldは過去形ではほとんど使わない」とか、「willとbe going toはイコールではない」などとおっしゃいます。

それはもちろん正しいのですが、「どう違うのか」を説明し出したとたんに、多くの人はつまずきます。「違い」以前に、基本的な「カタチ」を把握できていないケースがほとんどだからです。

全部を一度に説明されても、最初はまったく頭に入ってこないですから、自信をなくして「挫折」してしまうのではないかと思います。

最初の段階では、こうした語法については、たとえばwill=be going to(~するつもりだ)と「単純化」して覚えて、実際に使ったり、映画やドラマなどで使われている実例を聞いたりしながら、「こういう場面ではこっちを使うのかな?」など、具体的な体験とともに知識を軌道修正していけばいいと思うのです。

この2つが厳密には違うニュアンスをもっていたとしても、英語の試験では、そうやって穴埋め問題として出てくるのだから関係ないと割り切れます。それが日本の英語教育で間違ったところだと言われれば仕方ないですが……。

でも実際の会話で、willとbe going toを使い分けられなくても、最低限の言いたいことは通じるわけです。日本語だってそうですね。外国人がたどたどしい日本語で話していたら、かえって親近感をもちませんか? あまりベラベラ話されても、「ちょっと……自分で解決したら?」などと思ってしまいそうです。

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