保険は「不幸の宝クジ」と言われます。死亡、事故、病気といった「不幸なくじ」を引くと「当たり」です。ほかの人たちが払った保険料の中から、保険金という名の懸賞金が支払われます。宝くじのような公営ギャンブルは国が胴元です。保険の胴元は保険会社ですが、どちらも集めたお金からテラ銭(参加料)を差し引いて儲けています。このように、保険と公営ギャンブルはたいへん良く似た儲けの構造なのです。
では、保険と公営ギャンブル、どちらのほうのテラ銭が高いのか考えてみましょう。
保険のテラ銭は競馬、競輪よりもずっと高い!
ギャンブルの中で控除率の一番高いのが宝くじです。控除率とは支払った金額の中から、いくらテラ銭が取られているかを示す割合です。宝くじは約55%です。つまり、100円のクジを買えば、55円のテラ銭が国に取られます。なんとクジ代の半分以上が国に取られてしまう「戻り」の悪いギャンブルです。競馬や競輪のテラ銭は20~30円でざっと宝くじの半額ですから「戻り」率はよくなります。しかし、いずれにしてもテラ銭の高いことが公営ギャンブルの特徴です。
では、保険のテラ銭はどのくらいでしょうか。保険のテラ銭とは、保険会社の手数料に利益を加えたもの、つまり保険会社に残る最終的な取り分として考えてみます。高いテラ銭を取っていると言われている保障系の保険である損害保険、それと死亡保険、医療保険などの生命保険について見てみましょう。
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