やっぱりヘン!「伝わるけど微妙」な英語3選 なぜネイティブに笑われてしまうのか?

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車か自転車にでもはねられたりしたのかと心配しながら話を聞いていたら、転んで側溝に落ち、脚を切って血だらけで帰宅したとのこと。6針縫った挙句、奥様にこっぴどく叱られたのだとか。交通事故よりはましだけれど、ケガをしてしまったことには変わりはなく、笑いごとでは済まないですよね。Taro, no more drunk horror stories, please! (タロウさん、お酒の失敗談はこれで最後にしましょうね!)

日本の伝統をめぐって一触即発?

次は、外資系IT企業につとめるハナコさんのケースです。英語力が高く、国際部に所属していて海外とのやり取りも多く、出張に行ったり外国人ゲストのアテンドをしたりとグローバルに活躍しています。

そんなプロフィールから、海外志向の強い方かと思いきや、実は日本の伝統や文化をとても大切にする方。もちろん、だからと言って、排外主義なわけでもなく、日本人としての誇りは持ちながらも、積極的に海外とかかわっていきたい、日本のことを海外にもっと発信していきたいという理想的な国際人です。

その日の研修では、「日本」をテーマにして、伝統文化や現代文化について英語で説明するという練習をしていました。ハナコさんが選んだトピックは「お盆」。事前準備を入念にし、すばらしいプレゼンテーションをしてくれました。お盆の由来やお墓参り、迎え火・送り火などの風習について詳しく調べたうえで、諸説紹介してくれたのです。

お盆は仏教の行事ではあるものの、由来としては土着の風習と混じったのだとか、お墓参りという風習も意外に新しい風習なのだとか、筆者も知らないことがたくさんあり、たいへん興味深くとても勉強になりました。ハナコさんの発表を受けて、「日ごろあまり深く考えずに行なっていることに、さまざまな由来や意味合いがあるんですね。こういったことをきちんと知らずに、海外に日本のことを発信していくことなんてできないですよね」とクラスのみんなで(筆者も含めて)反省をしました。

ハナコさんは、日本各地のお盆の風習も調べてきて、京都や長崎のお盆の話もしてくれました。そこから、クラスのみんなで、それぞれ自分の故郷ではお盆に何をするのかということをシェアしていきました。地域によって、思ったよりも内容にばらつきがあるのだと驚きつつも、意外と若い人でもお盆に行なうことを知っていたのには驚きました。由来や意味合いなど、深いところまでは理解が及ばずとも、風習自体は脈々と受け継がれているのだと、少し感動したりもして。

そんな中で、いつも少しだけ斜に構えた感じのジロウさんが爆弾発言をしました。「自分の家族は、お盆には何もしなかったし、そもそも興味がない。自分は無宗教だし……」とのこと。

するとハナコさんは「宗教的な意味合いではなく、日本の風習として、自分がするかしないかは置いておいても、知っておくべきではないですか」と切り返すと、ジロウさん、少々ムッとして、I said that I’m not interested! (だから、興味ないって言ってんじゃん!)と吐き捨てるように言ったのです。

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