スターバックスは皆さんの経験を語り継いでいきます--ハワード・シュルツ会長が東北の地で語る

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スターバックスは皆さんの経験を語り継いでいきます--ハワード・シュルツ会長が東北の地で語る

東日本大震災は、全国に店舗展開する外食産業にも大きな影響を与えた。カフェ大手のスターバックス コーヒー ジャパンも震災で239店舗が一時休止(2011年5月7日に全店舗再開)に追い込まれた。

去る3月8日、同社は全国の店長や地域マネージャー、1200人を集めた全社会議を仙台で実施、日本法人16年間の歴史の中で、全社会議を東京以外で実施したのは初めて。米スターバックス・コーヒーの創業者であるハワード・シュルツ会長がサプライズゲストとして登場した。シュルツ氏が震災以後に訪日するのは2度目、今回初めて被災地で従業員に向けて語りかけた。以下、その要旨。

世界中の従業員が日本に敬意を払っていると伝えるためにやってきた

ジョン・カルバー氏(米スターバックス・アジア地域統括役員)と私が東北の地にやってくるのは2度目です。テレビで何度も東日本大震災の映像を見てきました。しかし10月に被災地を訪れて、この地で何が起こったのか目の当たりにしたとき、目で見たものを頭では理解できませんでした。被災地にある店舗のパートナーと話をしながら、命がどれくらい大切なものか、はかないものか痛感しました。

現在、スターバックスは世界58カ国で20万人のパートナー(注:アルバイトを含めた全従業員)がグリーンのエプロンを着て仕事をしています。皆さんが震災で経験したことに敬意を払い、世界中のパートナーたちが共感していると言ってくれました。

 今日私がここに来た理由は、日本のパートナーの皆さんが多く抱える心配や、ご家族が経験されたことに敬意を払っていると伝えるためです。

震災に比べれば、ビジネスやスターバックスの成功について話をすることは重要だとは思いません。だから今日はわれわれが共にした16年間の歴史の話をしたいと思います。

 1996年8月、サザビーリーグの角田雄二さん(元スターバックス コーヒー ジャパン社長、現取締役)と私が機会をいただき、米国以外では初めてスターバックスの1号店を銀座にオープンしました。あれから16年も経ったなんて信じられません。

 

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