災害弱者への新たな支援策、「訪問看護1人開業」が高齢者の孤立を防ぐ

災害弱者への新たな支援策、「訪問看護1人開業」が高齢者の孤立を防ぐ

東日本大震災で深刻な被害を受けた宮城県気仙沼市──。市街地から離れた山あいの市営テニスコートに建設された仮設住宅では現在、独り暮らしの高齢者36人を含む56世帯が避難生活を送っている。

隣町の岩手県一関市に住む看護師の菊池優子さん(61)が、ボランティアとしてこの仮設住宅を初めて訪れたのは昨年12月下旬。訪問看護師のボランティア組織「キャンナス東北」のメンバーとともに仮設住宅の自治会長らを訪ねたところ、思いがけぬ話が飛び出した。

「山中の不便な場所にあるので、支援物資がなかなか届かない」

「独り暮らしの高齢者の多くが家に閉じこもったままになっている」

仮設住宅の自治会は12月半ばに発足したばかり。住民は気仙沼市の各地域から抽選で入居しており顔見知りは少ない。支援物資のこたつやストーブは12月下旬に届いたが、多くの住民が購入した後だったという。

「住民の方々の不安そうな顔が、今も頭から離れない。孤立したお年寄りを見過ごすことはできない」

危機感を抱いた菊池さんは、その後も2週間に1度のペースでこの仮設住宅に通い続けている。高齢者の話し相手になったり、健康状態をチェックすることが菊池さんの主な役目だが、「看護師がいることで仮設住宅が明るくなり、お年寄りは安心するはず」と確信している。

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