仕事が速い人がやっている「スゴ技」ベスト3 成果にこだわる、外資系マネジャーの頭の中

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1位 メールの開封確認機能で相手の「スピード感」を把握する

「メールで依頼したあの件、どうなった?」

「すいません、まだメール見れてません」

という会話は、誰しも経験があると思います。メールを見る見ないという単純なことで、下手をすると数日レベルで時間を失ってしまうこともあります。こういったことをなくすためには、相手の仕事のスピード感を把握しておく必要があります。

相手のスピード感を知るための方法のひとつとして、私は、メールの開封確認機能を使うことがあります。

開封確認機能とは、送ったメールを受信者が開いたときに、「メールを開いたよ」と送信者に通知する機能です。ほとんどのメールソフトについているので設定方法はヘルプなどで調べてみてください。

私の場合、自分のメンバー全員宛に一括のメールを送るときに、開封確認機能を設定することがあります。そうすると、メールを開いたタイミングで次々に開封確認のメールが自分のところに飛んできます。

この開封確認機能を何回か使うと、誰がどれくらいのスピード感で仕事をしているかが大体わかるようになります。メールを受信してすぐにメールを開く人もいれば、なんと数日後に開く人もいます。

相手のスピード感を知っておくことが、チームとして最速で成果を上げることにつながります。

例えば、メールを開くのが遅いタイプの人に対しては、メールを送った後に直接、「メールを送ったから確認しておいてね」と口頭でフォローしておくことで時間のロスをなくすことができます。また、仕事を依頼するときにも誰がどれくらいのスピードでできるのかがあらかじめわかっているので、それを踏まえた段取りで作業を依頼することができます。

なお、このテクニックの使いすぎは厳禁です。気分を害する人もいるので、こっそりとだいたいの感触がつかめる程度にしておきましょう。

私は秒単位で仕事の速さにこだわっています。しかし、その効果は秒単位ではありません。累乗以上で成果が現れます。

今よりも仕事をさらに速くするには、「1秒でも速くするにはどうしたらいいだろう」「今やった作業にムダはなかったか」という試行錯誤を続けることが大切です。

仕事が速くなると、新しい景色が見えるようになります。まずはこの3つを試してみてください。

私が実践している他の仕事術は、ブログの中で紹介していきます。ぜひご覧ください。
 

木部 智之 デロイトトーマツコンサルティング合同会社ディレクター

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きべ・ともゆき / Tomoyuki Kibe

横浜国立大学大学院環境情報学府工学研究科修了後、2002年日本IBM入社。数々の炎上プロジェクトの火を消し、エグゼクティブ・プロジェクト・マネージャーに。2018年よりパナソニックのソリューションビジネスの立ち上げに従事し、2020年最年少でパナソニックシステムソリューションズジャパン執行役員に就任。パナソニックコネクトカンパニー役員を経て、2022年9月より現職。人材育成にも力を注ぎ、社内外でビジネススキルに関する研修やセミナーを実施。主な著書に『プロジェクトのトラブル解決大全 小さな問題から大炎上まで使える「プロの火消し術86」』(KADOKAWA)、『入社1年目のビジネススキル大全 』(三笠書房)など。

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