理論だけで「売れる組織」は絶対につくれない 左右するのは人間的な魅力だ

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強い組織を率いるリーダーが持っているものとは?(写真:Ushico / PIXTA)

優れた営業リーダーの条件とは、いったい何でしょうか。

まず、自分がいちばん燃えており、やりたいことが明確である、つまり、自分の強い「思い」を持っていることが必要です。自分の中で「仕事とは」「会社とは」「営業とは」「人生とは」「人材とは」などという、「~観」を確立していて、それを背景に使命ともいうべきやるべきことを持っている人です。

自分の「思い」に自信をもつ

次に、実践を裏付ける努力、つまり、売ることにリアリティを持っていることが欠かせません。具体的に言えば、自分の「思い」を、自分が所属している会社の価値基準(絶対守りたい価値)や顧客価値(自分がターゲットとした顧客から競合に比べて選ばれる理由)と照らし合わせて、これなら絶対に売れるという自信を持っているということです。

理論だけではダメです。現実は、いろんな条件が重なります。その条件をすべて考慮に入れてでも売れるという確信がある。そして、この現実の感覚が、優れた営業リーダーの紡ぎ出す実際の営業戦略、営業戦術に結びつきます。

そして、優れた営業リーダーは、関わる人を導く工夫、つまりコミュニケーション力、人を動かす力を持っています。仕事上のコミュニケーション力というのは、人を動かす力と解釈します。「傾聴力」「質問力」「発信力」に大別され、ストーリーで話す、コーチングをするなど、その活用方法も多岐に渡ります。

最後に、「やり切る覚悟」があります。これは、人間力にも大きく左右されます。人間力構築の方法については、拙著『優れた営業リーダーの教科書』(東洋経済新報社)でも触れていますが、要は、知識を付け、それを経験に換え、そして人間力となるまで致す(やり切る)ということを積み重ねることです。この人間力がなければ、強者達を継続的に率いていくことはできないでしょう。

筆者の考える優れた営業リーダーの条件は、まさにこの両軸を兼ね備えた人間ということになります。

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