東芝、室町社長「続投」の新体制に付く疑問符

前期は赤字転落、見えない信頼回復

新経営体制と業績見通しについて語る室町正志社長(右)と伊丹敬之社外取締役

「室町(正志)社長と伊丹(敬之)社外取締役が残るのはおかしい。これでは何も変わっていない」

ある東芝のOB幹部は、こう厳しく指摘する。別のOBも「(今回の経営陣は)コマ不足で選ばれた感じがする」とコメントした。不正会計問題に揺れる東芝が公表した新体制に対しては、関係者から疑問の声が投げかけられている。

まずは会見の内容をみていこう。東芝は、前経営陣の退任後、初めての記者会見を8月18日夜に開催。9月からの新経営体制について明らかにした。

社長続投が決まった室町社長は冒頭、「たいへんなご迷惑とご心配をおかけしていることに対し、改めて深くお詫びを申し上げます」と謝罪。室町社長は現在会長も兼任しているが、新体制では社長職に専念する。また、業績についても、過年度の減額修正を同時に発表。前2015年3月期は最終赤字に転落する見通しであることも判明した。

社内取締役4人、社外取締役7人

新体制では取締役会を構成する取締役が計11人だ。うち社内取締役が4人、社外取締役が7人と、社外を半数以上にしたのが特徴である(従来は計16人で、社内12人と社外4人)。

新たな社外取締役には、三菱ケミカルホールディングス会長の小林喜光氏やアサヒグループホールディングス相談役の池田弘一氏、資生堂相談役の前田新造氏など、企業経営の経験のある者を3人そろえた。加えて公認会計士が2人と弁護士が1人。さらに、今も社外取締役で、経営刷新委員会委員長を務める、伊丹敬之氏(東京理科大学教授)は留任する。ちなみに伊丹氏以外の社外取締役3人は全員退任する見込みだ。

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