企業経営者には強いサイコパス気質がある

オックスフォード大科学者の調査結果

(写真:eugenesergeev / PIXTA)
企業のCEO(最高経営責任者)には強いサイコパス気質を持つ人が多い。こんな衝撃的な調査結果を発表したのが、オックスフォード感情神経科学センターの研究員であるケヴィン・ダットンだ。Eテレの「心と脳の白熱教室」の第3回は、2回までのレクチャラー、エレーヌ・フォックス教授の同僚にして私生活上のパートナー、ケヴィン・ダットン博士が登壇する。エレーヌ・フォックス教授が、番組放送に先立ってその回ごとのポイントをわかりやすく伝える全4回の予習シリーズ第3弾。誰もに潜んでいるサイコパス能力とはいったい?
(第3回の放送は、NHK Eテレで、8月7日(金)23時からの予定)

 

NHK「心と脳の白熱教室」、第1回第2回では私が「楽観脳と悲観脳」についてお話ししてきました。第3回で講義を担当するのは私の夫でもある、オックスフォード大学のケヴィン・ダットン博士です。彼が追究しているテーマは「サイコパス(精神病質者)」。

サイコパス研究が、脳科学と人格の研究にどうつながってくるのでしょうか。ここでは私から、ダットン博士の講義の概要をお話ししていきましょう。

サイコパスと聞いて大半の人が思い浮かべるのは、ハンニバル・レクター博士のような猟奇殺人者だとか、大量殺人者のような犯罪者ではないでしょうか。そんな人間は、脳のどこかに欠陥があって、私たち普通の人間とはまったく違う存在……そんなふうに思う人も多そうです。

米国で33人を殺害したサイコパス

アメリカで33人もの少年をレイプして殺害し、1994年に死刑が執行された有名な連続殺人鬼ジョン・ウェイン・ゲイシー。パーティなどで好んでピエロの扮装をしていたことで「キラー・クラウン(殺人ピエロ)」と呼ばれたこの男は、間違いなく皆さんがイメージするサイコパスです。

連続殺人者の研究者であるヘレン・モリソン博士はゲイシーの死刑執行後、その脳を詳細に検査しました。このような極端なサイコパスには、何か脳に物理的な欠陥や特徴があるのではないかと考えたのです。

しかし検査の結果、ゲイシーの脳は、完全にふつうでした。

通常の健康な人と異なる点はまったく見つけられなかったのです。ダットン博士は、モリソン博士へのインタビューを皮切りに、ふつうの人間の中に潜むサイコパス性について追究することになりました。

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