なでしこの精神力は、4年で劇的に上がった

際立った宮間の「揺さぶり」と大儀見の「我慢」

なでしこジャパンがこの4年間で身につけたものとは(写真:中西祐介/アフロスポーツ)

前回は、日本バスケットボールの再生を主導する「タスクフォース(特別チーム)」における川淵三郎チェアマンの言動から、組織改革を断行する際に必要な感情コントロールについて考えました。

さて、今回取り上げたいのは「なでしこジャパン」。先般のW杯決勝では惜しくもアメリカに敗れてしまいましたが、世界の下馬評をくつがえし、見事に2大会連続の決勝進出を果たしました。

チームを大健闘に導いた立役者として、アメリカから今大会初得点を奪ったエース・大儀見優季選手が挙げられるでしょう。連続優勝を目指すうえで、どのようなメンタル面の変革を目指したのか。彼女のこれまでの発言や、夫であるメンタルコーチ・大儀見浩介氏の著書『勝つ人のメンタル』(日本経済新聞出版社)から、私たちが学べることを探ります。

また同時に、チームの士気を高め続けた宮間あや主将の「ポジティブトーク」から学べる感情コントロールについても検討してみます。

とにかく「変わりたい」と思っていた4年前

W杯準決勝でイングランドを破った翌日(2015年7月3日)、大儀見選手のオフィシャルブログには、このような記載がされていました。

4年前 とにかく "変わりたい"と強く思った (中略)
トライしてエラーが起きてまたトライしてその繰り返し
新たなトライは新たな糧となる (後略)

 

そして、アメリカとの決勝戦に敗れた直後のインタビューでは、「また次に向けて進化していかなければならない」と答えていました。

4年前は「追われる」側、そして今度は「追う」側。トップアスリートの宿命とはいえ、いずれにしろ強烈なプレッシャーと戦い続けなければなりません。これは、常人には理解の及ばぬレベルのことでしょう。

しかし、大儀見選手の夫でメンタルコーチの浩介氏は、著書の中で「ストレスのかかる時こそ成長のチャンス」と述べています。その理由として、「ストレスは、自分の思考や体の反応や行動をチェックし、修正する機会を与えてくれるからです」と、ポジティブなとらえ方を示しています。

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