99%の人がやらかす「ダメ資料」ランキング なぜ「だから何?」と言われてしまうのか
「で、いったい何が言いたいの?」と言われてしまう
みなさんは、スライドを作成する際に、メッセージラインを書いていますか? メッセージラインとはスライドのタイトルの下に2~3行でそのスライドで伝えたいことを書くエリアのことです。
メッセージラインは、非常に重要にも関わらず、そもそもこのエリアをつけていないことも多いようです。またあったとしても、グラフの上に「以下のとおり」と書いても書かなくてもいいようなものになっていたり、「業界分析を行った」など単にやったことを書いていたり。とくに新人はそうしてしまいがちです。
口頭での説明をメインとしたプレゼンテーション用のスライドであれば別ですが、読まれることを想定した資料ではメッセージラインは必須です。そのデータによって何を伝えたいのか、単にグラフを貼り付けただけで作業完了という思考停止に陥らないためにも、メッセージラインの挿入は習慣にすべきでしょう。
よく「メッセージとは伝えたいことだ」と言う方がいますが、厳密に言うと少し足りません。メッセージには「主張」と「根拠」が揃っている必要があります。
主張とは「〜すべきである」、根拠とは「〜だから」という理由です。この2つが揃っていない状態をロジックエラーと言います。根拠がないのは論外ですが、逆に根拠だけで主張がない、というケースも見かけます。その場合、外人からは「So what?」(それで何がいいたいの?)と聞かれます。
「以下のとおりである」という文章は最悪です。主張がなく、グラフから読み取れる根拠を説明することすら放棄しています。「競合シェアが倍増」など根拠だけを述べているケースもありますが、その根拠によって、たとえば「自社のセグメントを見直すべき」など、どうすべきなのかという主張を明記したほうがいいでしょう。
私が駆け出しのコンサルタントだった時代には、オフィスで資料を作成している新人のPCを後ろから覗き込んで「ゴミだな」と一言言って去っていく先輩コンサルタント、「これ価値ないね」と言いながらA4の資料を作った本人の目の前でビリビリとやぶいてゴミ箱に捨てるというパートナーを目にしました。そうやって作成する資料の価値を考える癖を叩き込まれるわけです。(今やったら、パワハラとか言われてしまうのでしょうか?)
データから自分が読み取った考察を加え、さらに一歩踏み込んで「だからこうすべき」というメッセージを整えること。図解テクニック以前に、付加価値の高い資料を作ることが重要です。
次回は、わかりにくい資料を改善するための使えるテクニックランキングをご紹介します。
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