地方はどうすれば「横並び」から脱出できるか

「プレミアム商品券」では地方は生き返らない

岩手・紫波町にある「オガールアリーナ」。バレーボールの公式戦をする施設ではないにもかかわらず、中学生からプロまで、全国各地から「使いたい」という申し込みが引きも切らずフル稼働している。立地に恵まれているわけでもないのに、なぜ人気になるのか

今回のコラムでは、地域を活性化する際の「深刻な課題」の一つとして「皆が全国津々浦々で、同じことを真面目に取り組んでしまう」問題について、取り上げたいと思います。

「B級グルメ」や「ゆるキャラ」を真似して勝てるのか

社会が拡大している時には、適切なインフラや住宅、公共施設などの投資を一定水準まで、全国各地で均質的に行うことは、理にかなっていたとも言えます。

しかし、モノがひと通り整備され、さらには縮小社会を迎えて成熟化のプロセスにある今、全国で同じことをやってしまうと、逆効果になることも少なくありません。

例えば、隣り合う自治体が似たような「B級グルメ」や「ゆるキャラ」に取り組んだり、同じような体育館や市民ホールを整備するケースが目立っています。結果として、互いに潰し合いをすることになってしまっています。

今、地域活性化事業に求められているのは、全国どこでもできるような「汎用性」ではなく、ここでしかできないという「希少性」です。

「やっぱり、あそこだよね」と「その地域」を選んでもらうためには、まわりの地域がやることとは、全く別のことをやらなくてはなりません。「その地域にしかないもの」があるからこそ、人々は観光でその場所を訪れたり、その地域で作られた商品を買っていくのです。

しかし、残念ながら、国や自治体のこうした「横並び構造」は未だ堅牢です。最近で言えば、今まさに全国各地で売りだされているプレミアム商品券が「典型的な例」です。

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