今回は、地方における「真面目」な人々の功罪について考えて見たいと思います。
地域を活性化しようとして結局「数々の失敗プロジェクト」の山ができてしまうのは、なぜでしょうか。この連載で明らかにしているように、人口拡大社会で成果が出た方法を、そのまま人口縮小社会となった現在も実施しているからです。
「常識」と「真面目」な業務が招く、地方の衰退
そのような構造を支えているのは、地域内での主要な組織において、過去作られてきた常識を守り、日々淡々と業務を進める「真面目」な人々です。
多くの日本人は、集団内での常識を守り、日々与えられた業務を生真面目に遂行することが仕事だと教わってきました。これは地方だけの話ではありません。
しかし「真面目に遂行する」だけでは、与えられてきたルールを根本から疑い、それを自ら周囲を巻き込みながら、組織的にも修正をかけていくということがなかなかできません。
結果として、散々失敗しているにもかかわらず、過去とほとんど同じ取り組みを続けてしまい、衰退が加速していきます。
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