愛するわが子が「お荷物」になってしまう日 負担は共働き夫婦の妻ばかりに
私自身は子どもがいないのだが、子どもは好きで、子どもが欲しいと望んで授かった人であっても、「子どもが荷物になることがある」という事実がとても意外だった。恥ずかしながら『37.5℃の涙』の原作漫画を読むまで、「37.5℃以上の熱が出ると保育園で子どもを預かってもらえない」という子育ての常識さえ知らなかった。
「37.5℃の壁」とはいったい?
たとえば、経済的負担とか睡眠不足といった物理的な負担で、子どもを荷物に感じてしまうことはあるかもしれない。一方で、子どもの熱が37.5℃を超えるたびにお迎えコールで呼び出されて、自分自身が職場のお荷物になってしまう、という社会でのより具体的なレベルの出来事は想定外だった。この「37.5℃の壁」について、保育園に子どもを預けた経験がなかったり、子どもがいなかったりすると、知らない人も多いのではないだろうか。
漫画をきっかけに仕事と育児を両立している人に取材したり、現状を調べていったりするうちに、現在子育て中の人やその周りが抱えている困難を他人事とは思えなかったし、情報として一般に知ってほしいと思い、ドラマ化を企画した。さまざまな「子どもが荷物になる」ケースを物語の中で描いている。
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