育休復帰ママに「やめスイッチ」が入る瞬間

両立の綱渡りをやめた女性たちの本音

仕事と子育ての両立を限界まで頑張ってきた女性ほど、ふとしたきっかけで離職を決断する。両者をてんびんにかけ、子育てに専念することを選んだ女性たちは「当面は働かない」と決めている(写真:godfather - Fotolia.com)

産休、育休を取得して企業で働き続ける女性は着実に増えている。だが、育休から復職し、子育てと仕事の両立を順調に続けているように見えても、その数年後に離職し、専業主婦になる女性が後を絶たない。

仕事は好きだし、時短勤務制度など会社の両立支援制度は充実している。職場の人間関係も良好で仕事はうまく回っている。家事・育児に積極的な夫もいる。それでも、両立生活は緊張を強いられる綱渡りの連続だ。彼女たちの「やめスイッチ」はふとしたきっかけで始動する。

残業なし、夫も協力的だった

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都内に住む佐藤さやかさん(43)は、独身時代から仕事第一の生活を送ってきた。銀座にある美容外科クリニックで事務全般と患者カウンセリングを任され、結婚して子どもを授かった際も退職することはまったく考えなかったという。産育休取得後に「残業なし」という条件で復帰した。

ほかのスタッフが当たり前のように残業をする中で、自分だけが帰ることに後ろめたさを感じることはあった。チーフの立場を後輩に譲るよう上司に告げられ、戸惑ったりもした。それでも「仕事は好きでしたから辞めずに頑張ろうと思って働き続けました」と佐藤さんは言う。

毎日、クリニックを出ると急いで地下鉄に飛び乗り、子どもの保育園に到着するのは20時半。そこから帰宅し、食事を作り、子どもをお風呂に入れて寝かせるまでは嵐のように時間が過ぎた。「遊んで」とせがむ子どもをなだめて寝かしつける日々を続けていた。「このままで本当にいいのかな?」と自問自答しながら、家庭生活に心苦しさを感じてもいたが、それでもなんとか頑張った。子育てしながら働くとはこういうものだと言い聞かせていた。夫も協力的だった。早く帰宅できる日は保育園に子どもを迎えに行き、佐藤さんが休日出勤する日はずっと子どもの世話をしてくれていたという。

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