節目の3月、子どものやる気を高める親の「声かけ」 新しい1年に前向きな気持ちで臨むための仕掛け

✎ 1〜 ✎ 78 ✎ 79 ✎ 80 ✎ 81
拡大
縮小
親子
1年の締めくくりの大切な時期に、子どものやる気を高めるにはどうしたらいいのでしょうか(写真:msv/PIXTA)

3月は子どもたちにとっても1年の締めくくりの時期です。今の学年が間もなく終わり新しい学年に進級する節目であり、卒業や卒園をして入学・進学・就職をする子どもたちにとってはさらに大きな節目です。この大切な時期に、子どものやる気を高めるためにどうしたらいいのでしょうか?

多くの親御さんがやりがちなのが、「今年は算数がダメだったから、来年はがんばろう」とか「中学になったらもっと勉強をしっかりやらなきゃ」などという言い方で発破をかけることです。でも、こういうやり方で子どもをやる気にさせることはできません。

プラス思考で1年を振り返る

それよりも、まずはプラス思考で1年を振り返ってみましょう。そのほうが、新しい1年への前向きな気持ちを持てるようになります。

そのためのコツは2つです。1つは「○○が楽しかった。○○をがんばった。○○ができるようになった」など肯定的な部分にフォーカスすることです。2つめは、足りていないことやできないことはあえてスルーすることです。実は、この2つが子どもを伸ばすコツです。

もちろん、もともと子ども自身が向上心が高くて、自分の目標に向かってやる気満々という状態でしたら、足りていないことなどを振り返るのも効果があります。でも、大抵はそうではないので、上記2つの方法がお勧めです。

例えば次のような感じでいいと思います。今では当たり前になっているものでも、1年前はできなかったことなど、探せばたくさんあるはずです。

・親子で旅行に行って楽しかった。パパとのじゃれつき遊びが面白かった
・ペットの世話をがんばった。レゴブロックをがんばった
・蝶々結びができるようになった。九九が言えるようになった

プラス思考で振り返るために、ぜひ活用してほしいのが子どもたちが学校や園から持ち帰ってくるモノたちです。例えば、絵、作品、読書記録、身体検査の記録、がんばりカード、がんばり賞や賞状、勉強したプリントやワークなどです。そういうモノを見ながら子どもの話を聞いてほめたり、コミュニケーションを深めたりしましょう。

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT