では、どうしたらモメンタムを上げることができるのでしょうか。
ここでは、一番簡単な方法を紹介します。
「三三七拍子」で呼吸を行う
実は「呼吸」も、モメンタムに影響します。
例えば、クンダリーニヨガに伝わる呼吸法「火の呼吸」はモメンタムを高めるために使えます。
ただし、本格的な火の呼吸は難しいので、ここでは簡易版を紹介します。
背筋を伸ばして、「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ」と息を短く、強く吐いてください。
わかりやすく「ハッハッハッ、ハッハッハッ、ハッハッハッハッハッハッハッ」と、三三七拍子にしても結構です。
火の呼吸をすると激しい運動をした後のように心拍数が上がるため、アスリートのトレーニングにも取り入れられています。
達人級になると、呼吸を用いて心拍数を1分あたり200回ぐらいまで上げることができるそうです。
しかし、一般の方は、無理は禁物。
多くても、5~10回にとどめておきましょう。
やりすぎると酸素過多による過呼吸を来す恐れがあります。
特に、心臓の血管系に不安がある方は控えてください。
なぜ、呼吸がモメンタムに影響するのかというと、自律神経が関わっているからです。
火の呼吸は交感神経に作用します。
交感神経とは身体が活動的になるときに優位になる神経のこと。
モメンタムに着火させるための呼吸ともいえます。
「呼吸瞑想」のように、リラックスにつながるものもあります。
心静かにゆっくり呼吸をすると、リラックスしているときに優位になる神経、副交感神経に作用します。
そのため呼吸法を覚えると、気持ちを上げるのも下げるのも、ある程度コントロールできるようになるのです。
川野 泰周
臨済宗建長寺派林香寺住職/精神科・心療内科医
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かわの たいしゅう / Taishu Kawano
精神科医・心療内科医/臨済宗建長寺派林香寺住職。精神保健指定医・日本精神神経学会認定精神科専門医・日本医師会認定産業医。一般社団法人日本モメンタム協会理事。
1980年横浜市生まれ。2005年慶応義塾大学医学部医学科卒業。臨床研修修了後、慶応義塾大学病院精神神経科、国立病院機構久里浜医療センターなどで精神科医として診療に従事。2014年末より横浜にある臨済宗建長寺派林香寺住職となる。
現在、寺務の傍ら都内及び横浜市内のクリニック等で精神科診療にあたっている。
恩田 勲
JoyBizコンサルティング代表取締役社長/一般社団法人日本モメンタム協会理事
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おんだ いさお / Isao Onda
1957年生まれ。1982年日本大学法学部法律学科卒業。
卒業後国内最大手の民族系コンサルタント会社にて営業職を経て行動科学理論を基軸においた人材開発を主としたコンサルタントとして活動。2008年に実務を経験すべく大手機械商社の経営企画部門に転職した後、2009年JoyBizコンサルティング株式会社を設立し、組織開発を主としたコンサルティングを手掛ける。
現在はクライアント企業の経営陣を対象としたコンサルテーションや人材や組織を活性化させるオリジナルのプログラム開発を行っている。。