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カシオ計算機、集中投資でGショック回復に注力 中期的には腕時計依存からの脱却が課題残る

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カシオ計算機社長の増田裕一氏
増田裕一(ますだ・ゆういち)/カシオ計算機社長。1954年生まれ。慶応大学工学部卒業後、カシオ計算機入社。時計事業部長を経て2009年から取締役。14年から専務執行役員、23年4月から現職。創業家出身でない初の社長。(撮影:梅谷秀司)
1957年の設立以来、創業家の樫尾家以外で初のカシオ計算機社長となった増田裕一氏。耐衝撃性に優れた腕時計の看板製品「Gショック」初号機の開発に携わった人物だ。腕時計と関数電卓が収益柱の同社だが、近年は腕時計の成長が鈍化している。腕時計は今後も伸ばせるのか。他事業の育成はどう進めるのか。増田裕一社長に聞いた。

──2017年ごろから、収益柱の腕時計の成長が鈍化しています。理由は何でしょうか。

1つはスマートウォッチの普及で、普及価格帯を中心に業界全体が影響を受けた。もう1つは看板製品「Gショック」の成熟化だ。

プラスチック素材で可能なデザインをやり尽くしたところがある。「Gショック」はデジタル表示から始まり、その後アナログ表示の製品も出した。変化が新鮮な時期はガンガン伸びた。市場が海外に広がることでも伸びた。だが、現在はカシオの時計事業自体が成熟期に入っている。

──24年3月期は「Gショック」を中心とした腕時計に30億円の追加投資をする計画です。

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