アフィリエイトやドロップシッピング、クラウドソーシングなど、ネットで収益を上げられるようなサービスは、2008年のリーマンショックをきっかけに30~40代の男性ビジネスマンや主婦を中心に広がってきた。当時は「ネット副業」や「主婦のお小遣い稼ぎ」として注目され、「少しでも収入を増やしたい」というニーズに応えるものだった。
だが最近は、前述の女性たちのように、将来のキャリアを見据えたスキルアップの一環として考えるような若い世代が増えている。ドロップシッピングサービスを展開する「もしも」で「フリーキャリア総研」を運営する小野彩子さんによれば、実際にドロップシッピングやアフィリエイトを利用している20代の割合は2006年の20%から2014年には28%に上がり、利用者数も着実に増えているという。
フリーキャリアで収益を上げられるサービス
同社が提唱する「フリーキャリア」とは、企業や団体、組織への所属にかかわらず、インターネットを使って個人で収益を上げる働き方のこと。インターネットを使うことで場所や時間にとらわれることなく、個人でキャリアを形成することができることからそう名付けた。「仕事を持ってキャリアを築いていくうえで、結婚や出産などライフイベントに左右されがちな女性にとって、自分で稼げる力がある、そして時間や場所にとらわれずに働くことができるフリーキャリアという働き方は最大の武器になるはずです」(小野さん)。
フリーキャリアを築けるような、個人がインターネットで収益を上げられるようなサービスも、バリエーションが増えてきた。
在庫管理や発送といった作業なしにネットショップを運営できるサービス。自分で開設したネットショップで受けた注文はメーカーや卸売業者に送られる。ショップ運営者が決めた販売価格と卸売価格の差額が利益となる(もしもドロップシッピングなど)
自分で開設したウェブサイトやブログで商品やサービスを紹介し、その商品やサービスが売れると広告収入が得られるサービス(リンクシェア、バリューコマース、アマゾンアソシエイトプログラムなど)
インターネットを通じて企業などが発注した仕事を個人が受けられる。データ入力、ブログ記事や体験談のライティング、ウェブデザイン、チラシ制作などさまざまな仕事があり、現金やポイントで報酬を受け取れる(ランサーズ、クラウドワークス、Job-Hub、シュフティ、ウーマン&クラウドなど)
ネットショップの開設、商品の販売、決済などが簡単にできる。販売商品数の拡大やアクセス解析などの付加機能が有料である場合もあるが、ほかはすべて無料。売り上げはすべてショップ開設者に振り込まれる(STRES.jp、BASEなど)
広告や出版、商品パッケージなどさまざまなメディアで利用される写真素材を販売できるサービス(ピクスタなど)
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