「いきなり!ステーキ」は深夜も非常識だった 深夜であっても高回転が続く理由
立ったままステーキにかぶりつく、ワイルドな食事スタイルが売りの「いきなりステーキ」は、成長著しいステーキチェーン店だ。この4月に発表された第1四半期(1月1日〜3月31日)の同事業部門売り上げは、13億8000万円(前年同月比912%増)。国内での出店も加速化しており、4月22日にオープンした沖縄ライカム店は、41日連続で売り上げ100万円超が続いている。ニューヨークへの出店計画も着々と進む。
その勢いにのり、運営会社のペッパーフードサービスでは現在さまざまな新しいサービスを模索している。そのひとつが、5月18日に開始した六本木店での深夜営業だ。これまでは午後11時までだったが、午前4時までと営業時間を延長した。
六本木と言えば、深夜も賑わう街として知られる。しかし、真夜中のステーキ、果たしてニーズはあるのだろうか。
深夜営業への要望が多かった
「もちろんです。もともと、お客様の要望が多かったことから始めたサービスです。深夜でも皆さん、300グラム以上の肉を召し上がりますよ」(ペッパーフードサービス営業企画本部の川野秀樹さん)。
利用客は、芸能人、テレビ局に勤務する人、外国人など、いかにも六本木らしい顔ぶれ。そのためだろうか、六本木店の深夜時間帯は、他店に比べ客単価が高いという特徴がある。
「いきなりステーキ」でもっとも人気があるのがグラムあたり6円のリブロースステーキ。同チェーンのお客は、「とにかく、肉を思いっきり食べたい」とはっきりと目的を持って足を運ぶことが多い。そのため、300グラムで1800円という手頃な値段の肉を選ぶ率が高いのだ。
ところが六本木店では、岩手キロサ牧場牛サーロインステーキ(1グラム13円)、豪州産鳴尾ブランド牛リブロース(1グラム7円)などがとくによく注文されるという。前者は六本木のほかには、銀座6丁目店の2店舗のみ、後者は六本木を含め6店舗のみと、店舗を限って販売されている、同チェーンでもレベルの高い肉だ。六本木店でこのような肉がよく売れるのも「やはり、値段にこだわらない、というお客様も多い」(川野さん)からだ。
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