日経平均12連騰、27年ぶり13連騰に挑戦 日銀ETF買い観測広がり、後場切り返す
[東京 1日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は12連騰となった。前週末の欧米株安を嫌気し下げ幅が一時150円超となる場面があったが、おう盛な押し目買い機運を支えに切り返す動きとなった。後場に入ると日銀によるETF(上場投資信託)買い観測が広がり、先物主導でプラスに転じた。東証1部の時価総額は初めて600兆円を上回った。
朝方は軟調な外部環境や、連騰に対する警戒感から利益確定売りが先行したものの、繊維業など出遅れセクターを物色する傾向がみられた。指数は前引け時点でマイナス圏ながら、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を上回る展開となった。
円安進行にやや一服感が見られたことで、主力輸出関連株の一角は軟調に推移したものの、後場に金融株が一段高。「日銀のETF買いへの期待感が膨らんだ」(国内証券)ことも重なり、先物主導で指数は強含んだ。TOPIXは年初来高値を更新。終値は07年8月以来の高値水準となり、東証1部の時価総額の記録更新につながった。
東洋証券・ストラテジストの大塚竜太氏は「強い動きとなっている。ただバリュエーションが急拡大している訳ではなく、過熱感はみられない」と指摘。「積極的な売り材料もなく、ITバブル高値をうかがう動きとなっている」と話し、時価総額の記録更新も市場心理に好影響を及ぼしそうとの見方を示している。
個別銘柄ではサクセスホールディングス<6065.T>がストップ高比例配分。同社株に対し29日、ジェイコムホールディングス<2462.T>が1株1700円でTOB(公開買い付け)を実施すると発表し、買い注文が集まった。
半面、巴工業<6309.T>が軟調。29日に2015年10月期連結の通期業績予想を下方修正したと発表し、嫌気された。機械製造販売事業において北米での油井関連市況の急激な悪化が響く見込みという。
東証1部騰落数は、値上がり1114銘柄に対し、値下がりが644銘柄、変わらずが127銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 20569.87 +6.72
寄り付き 20444.54
安値/高値 20410.27─20595.41
TOPIX<.TOPX>
終値 1678.56 +4.91
寄り付き 1662.55
安値/高値 1661.72─1680.4
東証出来高(万株) 249072
東証売買代金(億円) 25340.28
(長田善行)
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