「揚げ物を食べすぎると太る」ということは知っていても「揚げ物を食べすぎるとバカになる」とは、信じがたいですよね。
もちろん「食べてはダメ」ということではなく、「食べすぎるといけない」だけのお話ですが、ビジネスパーソンが必要とする思考力や判断力、行動力を司る脳は、なんと65%が脂肪酸でできており、日頃の食事での油分の摂り方が、頭脳の働きに影響を与えることがわかってきました。
脳だって毎日食べるものからできている
魚介類や亜麻仁(あまに)油、エゴマ油など「オメガ3系」といわれる油分からは、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が摂取でき、頭がよくなる……という説を聞いたことがある人は多いはず。ほかの体の部位と同じく、脳も毎日食べるものからできていますが、脳の場合は65%、約3分の2が脂肪酸でできているのです。
これは正しくは「脂肪酸結合タンパク質」と呼ばれるものですが、その脳を構成する細胞の脂質膜にはDHAやEPAといった「多価不飽和脂肪酸」が多く含まれています。
脳細胞の中にも存在する成分とはいえ、もとの材料は日頃の食事からの摂取が重要。最近、頭のキレが悪い、記憶力に自信がないという方は、これらが不足しているからかもしれません。
近年のマウス実験では、オメガ3系オイル(DHA・EPA)が不足すると、ムダな動きが多く、集中力がなく、学習能力が低くなる、という結果が出ています。逆に、心的外傷のある人にオメガ3系オイル(サンマ1匹分相当を12週間連続)を摂取させると、快方に向かったという実験結果も報告されています。
脳細胞にいい油がわかったところで、脳細胞に悪影響を与えかねない油も知っておきたいところ。「摂っても全然いいことナシ!」とまで言うわけではありませんが、「オメガ6系オイル」と呼ばれる、サラダ油、大豆油、コーン油の類には注意が必要です。
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