海外セレブも愛用!ランドセルの意外な魅力 外国人記者が見た不思議の国ニッポン

拡大
縮小

一般的にランドセルを販売しているのは、デパートやチェーンの大型スーパー、専門店などで、特に新年度が始まる前の春先に多く販売される。伝統的に女子は赤、男子は黒のランドセルを持つ。

この古典的な色分けは今でも存在するが、ランドセルは今や虹色の世界となっており、女子はピンクやスカイブルー、男子はネイビーや茶色を選ぶ傾向にある。数十年前には、赤と黒以外を選ぶのは不適切だと思われていた。だが時代は変わり、子供たちのランドセルはユニークなデザインや柄のついたカバーなどで彩られるようになった。

InstagramやPinterestにランドセルの写真を載せる外国人も

ズーイーがニューヨークで真っ赤なランドセルを背負っている姿を目撃されるよりずっと前、日本の少女たちはフリルのついたスカートとランドセルを絶妙に組み合わせて、原宿の通りを歩いていた。

自然な流れとして、日本の流行はすぐに海を渡ることになり、ランドセルは今や「Pinterest」や「Instagram」の世界で定番となった。

海外セレブは定番色がお気に入り

旅行者の間でもランドセルは人気で、セレブやモデルたちは定番の赤や黒を好む傾向にあるが、子どもたち(あるいは親たち?)はこぞって明るい色やコントラストのある縫い取り、名前の刺繍やきらきらのアップリケ、波形仕上げの縁、ラインストーン、キャラクターモノやツートーンのモデルなどに熱を上げている。

『ナイキ』や『プーマ』といったブランドはオリジナルのスポーツバージョンを生産しており、『バービー』は、容易に想像がつくとは思うが、彼女自身のホットピンクコレクションがあるほどだ(『eBay』にて各10万円前後で購入可能)。

ランドセルがファッションアイテムとして流行するというのは面白いトレンドだ。大半の日本人にとっては、海外のセレブがランドセルを背負っている現象は不思議かもしれない。これが日本でファッショントレンドとして受け入れられるかはわからないが、渋谷では自分仕様に「カスタム」したランドセルを使っている若い人を見掛けることもある。海外からの旅行者にとっても、クラッシックな赤や黒のランドセルはいいお土産になるだろう。

ただ、小学生が背負うにはがっしりとして見えることが多いランドセルだが、トレンドセッターの大人が背負うと明らかにちっぽけに見えると言わざるをえない。だが、小柄なズーイーにはこれくらいでちょうどいいのかも……。

(執筆:Vivian Morelli、Time Out Tokyo)

Time Out Tokyo関連記事
原宿でしかできない50のこと
原宿界隈でロリィタになってみた
東京、外国人からみた就職活動

 

タイムアウト東京

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

タイムアウト東京」は、ロンドンを中心にニューヨーク、上海、クアラルンプールなど、世界85都市37カ国に広がるメディア、「Time Out(タイムアウト)」の東京版

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT