原因は大きく2つに絞られます。もっとも大きいのは「英語を聞くという行為そのものに慣れていない」という点。学校で私たちは英語を「習って」きました。が本当に使えるレベルにまで落とし込んできたか、と自らに問うてみると様々な疑問が浮かぶはずです。
音声的なアプローチの必要性
英語を聞き取るとはどういうことか、その理解をした上で音声的なアプローチをしてきたか?おそらく平均的な英語教育を日本で受けてきた日本人はそのような経験は殆どないと思われます。
こんなに簡単な英単語だが、この5つをしっかりと発音できる人は果たしてどれだけいるでしょうか?
おそらく発音などに関して基本的な知識がない人はひとつめのitでつまづくはずです。言えてると思っているけど言えてない。
つまりこうだと思っている音が違っている。これがリスニングができない大きな要因のひとつです。
on and onが「オン・アンド・オン」ではなく「オーネノー」に近い音で飛んでくるわけです。
アメリカ英語、イギリス英語、もしくは世界中の英語、様々な音があるので一概にこうだと言い切れないのが英語の音ですが、その中庸をかすめる「音の変化」を知らないと、やはり聞き取れないのです。野球にたとえるなら、内角低めが来ると予想したバッターが外角高めに投げられると、とっさに対応できないのと同じです。
ふたつ目の原因は、日常で使用される英語と習ってきた英語の「壁」。学校で習う英語をバカにしてはいけません。「使わないような英語ばかりやってるから日本人は英語ができないんだ」という人ほど「使わないような英語」すら、できているのか怪しい。
ただ、そうは言ってもやはり基礎文法や英語の基本的な部分は習いつつも、「日常的に使われる英語とはこういうものだ」という感覚や使われる様を教わったか、というとやはり首を傾げざるを得ないと思います。日常の中で使われ、聞いてもわからない、という英語は読んでもわからないケースが多いんです。
日常会話の中で出てくるこのような、ごく当たり前の表現に即座に返答できるスキルが学校の中で、身につけられてきたかというとやはり疑問が残ります。
シンプルな語彙の使用法、句動詞(come offやget onなど)の使用頻度などがやはり思っている以上なので、この辺りを特に学校で習ってこなかった平均的な日本人は、この日常会話の肌触りに面食らってしまうことが多い。いざ英語で話してみて全くできないことを知るのです。
では、リスニング、英語を聞き取るとはそもそもどういうことなのでしょうか?まずもって理解しておかないといけないのは「リスニング」という独立した技能があるわけではない、という点です。
リスニングというのは英語の理解における総合的な力なのです。全ての力が結集したスキルなのです。音で英語を捉え理解する、という行為は2つの大切な要素で成り立っています。それが音的理解、と意味的理解です。
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