IHIの最高益を牽引した"翼の下の力持ち"

重工大手2社の航空部門トップに聞く(下)

エアバスのA320neoに搭載される米P&W社の新型エンジンは、IHIがファン部分の開発・製造を担当している (C) AIRBUS S.A.S.2014 - photo by mastor films / F. LANCELOT
本業の儲けを示す営業利益が過去最高を更新――。重工メーカー大手、川崎重工業とIHIが好調だ。牽引役はいずれも航空機関連事業の民間分野。川重は旅客機の胴体などの構造部位製造、IHIは旅客機エンジンのモジュール・部品製造を主力としている。
民間航空機産業は市場規模の大きさと高い成長性で世界中から注目される分野だが、はたして両社の実力は本物なのか。東洋経済オンラインでは、両社の事業トップのインタビューを2回に分けて掲載する。2回目は、IHIの航空エンジン事業を率いる満岡次郎取締役に、好業績の背景や事業の特性、今後の戦略などを聞いた。
第1弾「川崎重の好業績支えるボーイングとの深い縁」はこちら

20年以上かけて大きな柱に育った

満岡次郎(みつおか・つぎお)●1954年生まれ。 1980年石川島播磨重工業(現IHI)入社。2008年に航空宇宙事業本部副本部長。2013年から同事業本部長を務める(撮影:今井康一)

――IHIの2014年度営業利益632億円のうち、航空宇宙部門は6割超に相当する400億円近い利益を稼ぎ出した。

当社の航空エンジン事業は防衛省の仕事で技術を磨き、1980年代に民間分野へも進出した。民間分野の具体的な事業の中身としては、米GEや米プラット&ホイットニー(P&W)といった世界的な航空エンジンメーカーの開発・製造パートナーとして、低圧タービンやファン、シャフトなど一部領域を任されている。

旅客機自体の需要が伸びていることもあって、業績面でも民間分野の貢献度が年々大きくなってきた。売上高でいうと、防衛向けの航空エンジンは毎年1000億円前後。

一方、民間分野は2014年度実績で2700億円近い。10年ぐらい前は防衛分野にやっと並んだぐらいで収益的にも非常に厳しかったが、何とか(売上高、利益の両方で)大きな柱に育ってくれた。

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