もう無視できない!トランプ大統領復活の可能性 ただし2024年3月以降はまったく予測が不能だ

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上記4つの内でも、大本命と目される③「1月6日」事件の初公判が、何とスーパーチューズデーの前日、3月4日に始まることになった。トランプ氏はもちろん、被告人として裁判所に出頭しなければならない。仮にも「保釈中」の身のうえであるから、「俺は忙しい」などとは言っていられないのである。このことにより、投票日の前日に15州を飛び歩いて、「最後のお願い」をすることは物理的に不可能になってしまった。

共和党支持者から見れば、これこそ選挙妨害であり、「司法の政治化」ということになる。トランプ氏の言う通り「魔女狩り」が行われているのではないか。逆に民主党支持者から見れば、そもそも「1月6日事件」は民主主義に対する挑戦であり、それが現職大統領によるものであったことは到底、許されるものではない。トランプ大統領の復活は、是が非でも食い止めなければならない。

さらに3月25日には①「口止め料」事件、5月20日には②「機密文書」事件が初公判を迎える。2024年のアメリカ大統領選挙は、4件の裁判と並走して行われることになる。

問題はこれが選挙の行方にどんな影響を及ぼすかだが、何しろ前代未聞のケースである。これまでのトランプ氏は、起訴されるたびに共和党支持者の同情を集め、支持率を上げてきた。しかるに最終的に党の候補者を決めるのは、夏の党大会である。

来年の大統領選は3~7月がまったく予測不能に

この間に4件の裁判は、トランプ氏から候補者の「時間、資金、正当性」という3つの希少資源を容赦なく奪っていくだろう。すなわち、以下の3点である。

① 時間:裁判に出頭するだけでなく、弁護団との打ち合わせに膨大な時間を要する
② 資金:弁護士を大勢雇わねばならず、しかもこのクラスになると時給2000ドルを超えるとのこと。裁判費用がかかりすぎると、選挙資金が足りなくなる恐れも
③ 正当性:共和党支持者の間でも、「有罪になったら支持しない」という声は少なくない

結論として2024年の同国の大統領選挙は、予備選挙の結果が出る3月から党大会が行われる7月までがまったく予測不能ということになる。アメリカの選挙と裁判の進行を見ながら、しかも国際情勢日程も絡んでくる。しみじみ大変な年となりそうだ(本編はここで終了です。この後は競馬好きの筆者が週末のレースを予想するコーナーです。あらかじめご了承ください)。

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