東武東上線の「高坂と東松山」に何があるのか 廃線跡活用した遊歩道、名物の"やきとり"も

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豚のカシラを使い、甘辛い味噌だれでいただく。市内を関越自動車道が通り、工業団地も置かれている東松山。工場で働く人たちが、安くさっと食べられるグルメとして、オリジナリティあふれるやきとりが広まったという。昔からあるやきとり屋では、とくに注文せずともこのやきとりが出され、客がストップをかけない限りは提供され続けるわんこそば方式なのだとか。

で、そのやきとりが名物の東松山には、東武東上線が通っている。朝霞も志木も川越も坂戸も通り過ぎた先、森林公園駅の1つ手前が東松山駅だ。ずいぶん遠いような印象を受けるが、TJライナーならば池袋駅へ約50分。充分に都心への通勤圏内といっていい。

「都心はもちろん、川越あたりまで通勤される方も多いイメージですね。あとはやっぱり学生さんが多い街。東松山駅の近くには高校が多く、朝は通学の学生さんであふれます。進学校もありまして、遠方から通われている学生さんもいますよ」

まずは東松山駅について駅長に聞く

こう話してくれたのは、東松山駅長の宮田和広さん。東松山駅は坂戸駅管区に含まれ、同じく東松山市内の高坂駅も預かっている。

「もともと東松山駅周辺は昔からこの地域の中心で、生糸の集散地だったようですね。だからなのか、銀行や証券会社などの金融機関も多い。あと、駅西側の箭弓(やきゅう)稲荷神社への参詣のご利用もあります」(宮田さん)

東松山駅東口
立派なれんが造りの駅舎がシンボルの東松山駅東口(撮影:鼠入昌史)

東松山駅は、さすが地域の中心のターミナルといった風格を持つ。というのも、れんが造りの立派な駅舎を持っているのだ。実はその建物は東松山市によって設けられたもので、東武鉄道の純粋な意味での駅舎とは分かれているらしい。が、お客にとってはそのあたりはどうでもいいので、やっぱり立派な駅舎が街の玄関口であるというのはなかなか気持ちのよいものだ。

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