読書を怠る人と習慣にできている人の決定的な差 文章力もプレゼン力も…あらゆる仕事力向上に効く

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読書によって仕事力がアップする。その具体例として「文章力」をあげましたが、ほかにどのような仕事力をアップできるのでしょうか?

仕事力にもいろいろあります。営業力、コミュニケーション力、決断力、問題解決力、時間管理力、プレゼンテーション力、指導力、リーダーシップ……。

読書のシーン
「本」を読むことで、仕事力のアップにつながる(写真:今井康一)

実は「本」を読むことで、これらの仕事力すべてをアップさせることができます! なぜならば、これらのスキルをアップさせる本は書店に行けば、それぞれ10冊以上並んでいるからです。

本というのは、ありとあらゆる仕事力をアップさせることができる。でも、なぜか多くの人は、本を読まないし、読んでもあまり実行しない。本のノウハウをもっと徹底的に実行・実践していけば、いくらでも仕事力を伸ばせるというのに、残念な話です。

実際に私の例をお伝えしましょう。私は、正直にいうと、話すのは苦手です。とくにたくさんの人の前で話すのは苦手。ですから、1対1で会話を進めていくことを商売とする精神科医を選んだわけです。

しかしながら、どんな職業を選んでも、「人前で話す」という場面は絶対に訪れます。発表やプレゼンテーションの機会はいくらでもあります。医者の世界では、「学会発表」というものがあって、100名以上を前にして話をしなければいけない状況に追い込まれます。どうせやるのなら上手にやりたい、ということで「プレゼンテーション」の本を読む。カッコいいスライドを作りたい、ということで「パワーポイント」の本を読んで勉強する。このように、少しずつプレゼンテーションの技術を向上させてきました。

今では、「講演」が私の重要な仕事になるほど、毎月、講演会やセミナーを開催し、100人の参加者の前でも、堂々と話せるようになりました。

たった2行で起こった「プレゼンテーション革命」

私のプレゼンテーション力を飛躍的に向上させた本があります。

それは、『プレゼンテーションzen』(ガー・レイノルズ著、熊谷小百合訳、ピアソン桐原)です。

この本では、プレゼンテーションのアイデアの練り方から、インパクトのあるスライドのデザイン、さらにプレゼンテーションの技術まで詳しく解説され、すべてのページに新しい発見があるのですが、私がインパクトを受けたのは、デヴィッド・S・ローズによる次の2行です。

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