「優等生」コマツを追い込んだ、2つの"誤算"

リーマン危機以来の異常事態に打つ手なし?

資源価格の低迷を受け、主力事業の1つである鉱山機械は需要の縮小が止まらない

「厳しい見方を出さざるをえない状況だ」(藤塚主夫CFO)。世界2位の建設機械メーカー、コマツが苦戦を強いられている。2015年度(2016年3月期)は売上高が1兆8800億円(前期比5%減)、本業の儲けを示す営業利益が2210億円(同8.7%減)と、減収減益を予想している。

コマツが期初時点から営業減益予想を発表するのは、リーマンショックの影響をモロに受けた2009年度以来、6年ぶりのこと。国内製造業の「優等生」といわれてきた企業に何が起きているのか。

2014年度は、売上高1兆9786億円(同1.3%増)、営業利益2420億円(同0.7%増)で着地した。多くの輸出企業と同様、円安の恩恵を多分に受けていながら、売上高、利益とも横ばいを維持するのがやっとだった。その背景には、業界全体を覆う2つの“誤算”がある。

春節明けの最需要期に売り上げ縮小

1つ目が中国だ。建設機械の場合、1年間で最も需要が高まるのは春節明け(2015年は2月末)であるため、年間業績の仕上がりが期末まで読めない。2014年度は各社ともある程度、景気減速の影響を織り込んでいたものの、実際はもっと悪かった。

3月以降も商談がまったく進まない状況が続き、ふたを開けてみれば、中国国内の建機需要は不需要期である10~12月よりも1~3月のほうが縮小。コマツの中国事業全体の売上高も、前年度に比べ約30%落ち込んだ。

現地では、公共・民間とも「工事が動いていない状況」(業界関係者)が続いており、建設機械の市場規模は足元でも前年比で半分ほどになっている。コマツも、2015年度は中国事業の売り上げがさらに落ち込むという見通しを立てている。

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