「世界の50選」に上り詰めた名古屋の見違える変貌 「魅力に乏しい都市」から京都と並んで選出へ

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名古屋栄のシンボルであるテレビ塔(写真:北村笑店/PIXTA)

東京、横浜、大阪に続く人口第4位(232万人)の大都市・名古屋の変貌がめざましい。8月1日には繁華街・栄で高さ158メートルに生まれ変わった中日ビルの竣工式が行われた。7月にはもっとも高額のスイートルームが1泊60万円からの超高級ホテルTIAD(150室)が開業。4月には名駅エリアに最高約4億円のマンションが完成した。今年になり、海外誌の「世界の最も素晴らしい場所」のひとつに選ばれるなど変貌する名古屋への注目度は高まる一方。いったい、何が起きているのか。

ジブリパークや高級ホテルが評価された

今年3月、名古屋の人々さえ驚くエポックメーキングな出来事があった。タイム誌の「世界の最も素晴らしい場所50選」に、日本では京都と並んで選ばれたのである。ニュースが流れた直後、河村たかし名古屋市長は「京都と並んだということはどえらい名誉なこと」、大村秀章愛知県知事は「大変うれしいこと。ジブリパークを起点に、愛知、名古屋の周遊をしていただけるように、体制を組んでいきたい」と語った。

名古屋市は過去に、市の調査で日本の代表的都市の中でもっとも魅力に乏しい都市として2回連続選ばれた負の歴史があるが、その低評価は今回の世界のタイム誌によって覆されたわけだ。

選定理由は名古屋市の郊外・長久手市に昨年開業したジブリパークや、サントリーの知多蒸溜所、犬山市の高級ホテル、そしてテレビ塔内にあるユニークなホテルの存在だった。名古屋市だけではなく、名古屋圏の観光・文化資産が評価されたということだ。

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