「スタンプ締め」にモヤッとする上司と若者の溝 長文の「ビジネスメール」はもう古いのか?

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「タイパ」を重んじる若者たちの、ビジネスにおけるコミュニケーションはどうなっているのか(写真:kouta/PIXTA)

タイパ(タイムパフォーマンス)を重んじる人たちが増えている。とくにZ世代の若者たちだ。YouTubeの動画を2倍速で視聴したり、歌を聴くときもイントロをカットして聴いたり。

例えば全部で10話あるドラマを、すべて視聴するのには相応な時間がかかる。だから、まずは「ネタバレサイト」をチェックし、内容を頭に入れておいてから「10秒飛ばし」や「倍速」で視聴する。

不要だと思ったら、2話でも3話でも飛ばす。盛り上がるシーンや、好きな俳優が登場するシーンだけを通常スピードで視聴する。そんなこともあるそうだ。

最初に結末がわかったら、ドラマを観る「楽しみ」「面白味」が半減するではないか? 私ならそう思える。が、たとえ「半減」したとしても、たくさんのドラマを視聴したほうが、トータルの満足度は高いということだろう。

「タイパ」を重んじる若者たちは、手っ取り早くサクッと知りたい、楽しみたいという「サクサク感」が大事なのだと思う。

では、このような「タイパ」を重んじる若者たちの、ビジネスにおけるコミュニケーションはどうなっているのか?

めちゃくちゃ「タイパ」が悪いビジネスメール

まず答えを教えてほしい。結論を知りたい。経緯なんてどうでもいいし、前置きとかも全部省いてほしい。

日ごろから、このような感覚で生活している若者にとっては、職場における非効率的なコミュニケーションは、ガマンならないものだ。

「メールはタイパが最悪」

そのように言っていた新入社員がいた。ビジネスでも、だいたいはインスタグラムのDMか、LINEでやり取りをしていると言う。

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