白米は"冷やして"食べるのが断然健康的? 知って得する、最新「おコメの栄養学」!

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(写真:ささざわ / PIXTA(ピクスタ)

近年の糖質オフブームで、「白米をやめた方がいい」「パンよりもご飯の方がいい」「白米は食事の最後に食べればいい」など、いろんな説が出回るようになりましたね。確かに食べる順番(野菜→タンパク質食品→炭水化物)を守れば、白米を食べても血糖値上昇の心配は少なくて済みますが、近年の研究でもうひとつ、血糖値を急上昇させない食べ方があることがわかってきました。

「食べる順番健康法」は、ずいぶん浸透してきましたが、忙しいビジネスパーソンのランチは、ラーメンやうどん、牛丼、カレーライス、デスクでコンビニおにぎりだけ……というケースも多いと思います。その一方で、糖質を気にするあまり、女性を中心に炭水化物を控えすぎている方も増えてきているようです。

「冷やして」食べると何がいい?

小麦製品には「グルテン」というアレルギー症状を引き起こしかねない物質が入っており、これが小腸の細胞を傷つけることがあります。ほかの食品から摂った栄養分も体全体に回りにくくなるため、諸外国では注意喚起が始まっています。確かにパンや麺類といった小麦製品は、控えめぐらいにしておくのがちょうどいいかもしれません。

ただ同じ炭水化物でも、白米であればグルテンは含まれていません。一方で、“冷めた状態で食べる”白米には、「レジスタントスターチ」という成分が含まれており、野菜などの食物繊維と似た働きをするため、血糖値の急上昇を控えられるということも近年の研究でわかっています。

レジスタントスターチは、炭水化物の「でんぷん質」が冷めた状態の時に現れる成分で、白米のほかに、冷めたパスタや冷麺、冷やしうどん、冷たいポテトサラダなどでも同様の現象が見られます。

このレジスタントスターチ、温かい状態だと存在せず、一度加熱されたものが冷めてくる時に発生する不思議な成分。牛丼やとんかつ、カレーライスなども、アツアツのものをいただくより冷めた状態でいただく方が、太りにくいことがわかっています。

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