あのSNSがビジネスに使える3つの理由 Facebookを仕事に使うのはシロウト?!

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このように業界の人、以前の職場の関係者、あるいは今の会社の同僚らと会話する、連絡を取り合うためにリンクトインを使う人の割合は、全体の約60%にもなります。実はこの領域こそリンクトインの魅力であり、ビジネスに特化しているからこそ成り立つ助け合いの場になっています。ちなみに、なんとなくイメージが先行している「リンクトイン=転職サイト?」の部分はわずか9%程度であり、職探しは全体の機能の1つでしかありません。

B2Bマーケターの視点に立っても、リンクトインは最上の場の一つといえそうです。米国のB2Bマーケターでリンクトインを使っていない人はわずか9%しかいません。残り91%のマーケターはリンクトインを使っています。以下のいくつかのデータのように、リンクトインを使っていないマーケターと、使っているマーケターとの差は歴然です。

・リンクトイン経由で連絡したほうが、通常のメールで連絡するよりも、51%多く見積もりを取得できた

・ リンクトイン経由でつながったほうが、通常よりも1.6倍も速く経営者層とつながれる

・ 45%のB2Bマーケターは、リンクトイン経由で会話するとお客様が増加した

・ B2Bバイヤーの40%は、テクノロジーの情報収集や購買の際、リンクトインが最も重要だと考えている

リンクトインでは、ビジネスに関心を持つ世界の3億人が、合計100万を超えるビジネスに関する個人の考えを直接投稿しています。「何かお手伝いできることはありませんか?」的な精神で、表示されるフィードやブログでビジネスに関して会話をしています。会話することで、いくつかの事実から、組み換えされた新しい視点となって出てくる可能性が高いのです。自分が抱える問題はひとまず頭から出して、他人の問題を考えてみる、そうするうちにあなたの問題の発見につながる、というわけです。

「理由その3」:日本でブームになる前に

ここまでリンクトインの魅力を書いてきましたが、実は、日本人のリンクトインメンバーはまだ100万人ほどにすぎません。「少ないものには希少価値がある」とは、マーケティングの基本原則ですが、私はこの希少性にとても魅力を感じています。

しかし、それはあくまで日本の話。すでに世界ではビジネスでネットワーキングをする際に利用するツールとして、リンクトインはトップに位置します。いずれ日本にもこの波が来ると思っています。下の3つは、リンクトインの共同創業者リード ホフマンが、忙しい日々の中で、社外のいろいろな人とネットワーキングをするために、あなたが明日からできることをアドバイスしていたものです。

・あなたが「デキる」と思う人を3名社外で選ぶとしたら、誰ですか?

・ 社外のデキる人たちとつながるための時間と経費を、会社が支援します。例えば、マーケティング オートメーションのHubSpotでは、従業員が社外のデキる人と食事する経費や時間を認めている。もちろん、そのデキる人から何を学んだのかはチームに共有しなければなりません。

・ あなたのチームがソーシャルメディアでつながることを支援します。
例えば、一番ツイッターのフォロアーが多い人を表彰します。

いかがでしょうか。これらを、例えば上司に提案してみてはいかがでしょうか?もしも、あなたがチームを率いるのなら、今すぐに実行できることだと思い

瀬戸 和信 SONOS JAPAN 日本代表/ギャラップ認定ストレングスコーチ

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せと かずのぶ / Kazunobu Seto

日本人の新しい習慣を創出する業務に携わる。Microsoftでは「Surface」の日本初代製品責任者として“新しいパソコンの使い方”を、Fitbitでは日本事業立ち上げメンバーとして“腕時計で健康増進するという習慣”を日本で広めてきた。2018年より現職に就き、日本での音楽の新しいライフスタイル提案に力を注ぐ。著書に「NewsPicks」の人気連載を書籍化した『クリエイティブ思考の邪魔リスト』と『「自分」を殺すな、武器にしろ』(いずれも朝日新聞出版)がある。

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